NORIEIのDERBYのコードバンモデルの紹介。 | つくば市のセレクトショップ JAMのBLOG

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茨城県つくば市にあるセレクトショップJAMです。

こんにちは。

 

本日も宜しくどうぞ。

 

今日は少し開催中のNORIEIの靴の紹介。

 

約半世紀、兵庫県姫路市で安全靴を作り続けてきた工場から始まり、2010年NORIEIはスタート。

 

昨日初日はブランドディレクターのTさんにもお越し頂き、お客様と終日靴の話しで盛り上がりましたが、そのなかで、NORIEIの靴を履いてもらい、また新しく靴を買うときNORIEIを手にしてもらえると嬉しいと言っておられましたが、言うなれば履き心地の良さではないかなと思います。

 

NORIEIの靴はグッドイヤーウェルト製法。

 

知ってる方が多いと思いますが、簡単に書いときます。

 

一枚の革で足を覆った靴の始まりは、アッパーとソールを分け、履き心地や耐久性、デザイン等で様々な製法が今日までに出来上がったわけですが、その中の一つがグッドイヤーウェルト製法。

 

堅牢でイギリスやアメリカ靴に多く、複雑な工程により作られる、重厚感のある靴のような靴。

 

特徴は掬い縫いと出し縫いという工程にて底付けします。

 

中底を仮止めし、アッパーを釣り込み、アッパーと外側のウェルト、中底に付けたリブという部分を縫い合わせすることを掬い縫い。

 

その後、練りコルクやフェルト等の中物とシャンクを中底に付け、アウトソールを張り、アウトソールとウェルとを縫い合わせる、出し抜いとなります。

イラストで見るとわかりやすいですね。

 

中底とはインソールでそれにリブを付け、甲革と、ウェルトを縫い合わせる‘掬い縫い’も、ウェルトとアウトソールを縫い合わせる‘出し抜い’もわかりやすいです。

 

 

ちなみにこちらがグッドイヤー製法に欠かせないマシンとなります。

 

 

店頭にはこんなものをご覧になって頂けます。

 

製法を実際に見たいと思っても、なかなか自分の靴をこんなにはできません。。

 

これだけでも気分が上がります(笑)

 

履き心地と先ほど書きましたが、そこに繋がる作りは写真でも見てとれることができます。

 

写真の中底に付けられ、アッパーと隣り合わせの白い部分があることで、中底とアウトソールの間に空間ができ、NORIEIはそこに中物である練りコルク‘砕いたコルクと専用の溶液を練ったもの’が見られますが、これがグッドイヤーウェルト製法の靴の魅力で履き心地となります。

 

コルクのあの軽さや弾力性が=履き心地でもありますが、次第に履く方の足のカタチに変化していきます。

 

よく言う沈みですね。

 

堅牢な作りのグッドイヤーウェルト製法ですから、そこまで自分だけの靴になるまでは多少の時間はかかりますが、個人的にはそうなった靴は、長時間履いても疲れず、ヘタなスニーカーより履きやすいです。

 

次は素材ですが、NORIEIの代表的なDERBYのコードバンモデルを紹介。

 

こちらは昨日ご来店頂いたお客さまからも、やはり一番評判のよかったモデルです。

 

 

え?これコードバンじゃないじゃん。なんて思う方もいらっしゃるでしょうが、こちらもコードバンとなっております。

 

革の王様なんて言われたりもしますが、希少性や仕上がるまでに要する時間、あの磨いたときのなんともいえない艶やかな質感。

 

個人的にも好きです。

 

それがこちら最初はこのヌバックのようにも見える、マッドな艶なし。

 

製革の工程は実に多く、また時間もかかりますが、コードバンは原皮から仕上がるまで10か月くらいかかるようです。

 

その最終工程の染色、グレージング‘磨き上げ’をあえて行わず、素上げのコードバンとなっております。

 

もともとコードバンは馬の臀部にあたり、コードバン層と呼ばれる繊維質なところまで削っていったものですから、こちらはその質感を感じて頂けると思います。

 

じゃあこれがどうなるのよって話しですが、もちろんこのままではありません。

 

履かなくても植物タンニン鞣しは日光に当ててると変色しますし、穿いてパンツの裾に擦れても繊維が寝ますし、さらにケアにて艶やかになります。

 

それがこちら。

いい表情してますね。

 

これぞコードバンといった感じ。

 

こちらのコードバンは、NORIEIと同じ兵庫県、姫路市の新喜皮革‘シンキヒカク’社のものとなります。

 

コードバンのタンナーは世界でも数社となっており、うちアメリカのホーウィン社とこの新喜皮革社のコードバンがあまりにも有名ですね。

 

これは自分の足に馴染ませ、育てたくなる靴ではないでしょうか。

 

この他にもいろいろございますし、書き足りないこともございますが、それは是非店頭にて。

 

11日まで開催となっておりますので、是非ご来店ください。