昨年だったと思うが、4Kという解像度のテレビが登場するかもしれないという話を聞いた。
4Kとは、現在のフルHDの解像度1920×1080の4倍の面積を持つサイズのことだという。
ちなみに今の映画館で上映されている映画は、この4Kという解像度のデジタルデータで35mmフィルムなどではないんだそう。
ここでいう4Kテレビは、映画の4Kデータとは少し解像度が違うらしいが、ここでは触れない。
で当時、まさか1年後に4Kのテレビが商品として登場するとは全然思わなかった。
だって、そんなもん使うためにはテレビの放送も対応しないといけないし、Blu-ray機器だって対応しなきゃだし、ホームビデオだって...
という理由で随分先のことだろうと思っていた。
ところが、すでに発売されている。
どういうことかと調べてみると今の4K液晶テレビにはアップスケーリング機能があるんだそうだ。
つまり1920×1080の映像を3840×2160に拡大するのだが、ただ拡大するだけではない。
拡大する際に中間部分を映像解析して補完するというのだ。
具体的にいうと低い解像度で映像として記録されていない部分を想像して作り出すということらしい。
実際に見てみるとまるで4K解像度で撮影されたもののように見えるほど。
さて、解像度が高くなるとどうなるのか。
つい最近、私たちはアナログテレビからデジタルテレビへの変化を経験した。
すごくくっきり、きれいな映像に驚いた。
それが4KになるとフルHDのテレビに立体感が増すのだそうだ。
ところで、この4Kと呼ばれる解像度ってどの程度のものなんだろう。
パソコンやスマートフォン、タブレットの世界では...ってか、アップルの世界ではRetinaディスプレイ化が加速している。
そのRetinaディスプレイと比べて4Kはどの程度の解像度なのか。
ここで比べたいのは1ピクセルのサイズだ。
iPhone5でいうと326ppi...つまり1インチの中に326個のピクセルがあるってこと。
iPad Retinaディスプレイでは264ppi。
MacBookPro 15インチで220ppi。
13インチだと227ppi。
今発売されている4Kテレビは55インチ~85インチ程度だが、それぞれの解像度を調べてみると55インチで80ppi、最大の85インチでは52ppi程度。
ちなみに通常解像度のiPad miniでは、163ppi。
iMac 27インチでは、110ppi程度。
だから4Kテレビはそれよりも解像度は低いということになる。
ただし、この比較はあまり参考になるものではない。
50インチ以上のサイズのテレビは30cm前後の位置から見るものではないからだ。
50インチ程度のフルHDの画面を30cmの位置から見ればひとつひとつのピクセルは確認できるが、1mも離れればピクセルを確認することはできない。
4KテレビはフルHDの2倍の解像度を持つのだ。
30cm離れればすでにピクセルを確認するのは容易なことではない。
つまり、30cm程度離れてiPad Retinaディスプレイを見るのと2mくらい離れて4Kテレビを見るのは同等の精細さを持つディスプレイということができるのではないかということだと思う。
まあ、テレビやパソコンのディスプレイがキレイに見れるようになるのは悪いことではないし、それだけの巨大な映像を映し出すには様々な技術あってこそだし、この先には裸眼で見ることができる立体映像にもつながっていくような気もするので無駄なこととは言わないが、とにかく技術の進歩は想像を絶しているということなのかな^_^;;