生きなくちゃ



*20th Singleに関するネタバレです。
6/8リリースまで聴かない!という方はスルーして下さい。


6/2(木)リトグリのミューズノートで、20th Singleの「生きなくちゃ」がオンエアされた。

森山直太朗さん作曲であることは事前に発表されていたのでバラード系かな?とは予想していたが…
予想以上に''素直な"バラードだった。

長さはほぼ4分。
長くない。くどくない。
直太朗さんらしい真っ直ぐな曲だ。



構成は以下。
いつものようにリードボーカルとその小節数を記載する。
キーはG。転調なし。
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1番
Aメロ 
♪生きなくちゃ…  MA 16
♪生きなくちゃ…  ma 16
Bメロ
♪悲しい時は…    ア16
サビ
♪生きなくちゃ、行かなくちゃ…  か16+4

2番
Aメロ
♪生きなくちゃ…   MA 8
♪生きなくちゃ…   ア 8+2
サビ
♪生きなくちゃ、行かなくちゃ…  か16+4

♪誰に習ったわけじゃなく…  ma8+4

ending
♪生きなくちゃ…    か4  x2回
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何だか ♪生きなくちゃ… ばかりになったね笑笑



歌詞の
ペチャクチャ
グチャグチャ
グニャグニャ
クシャクシャ
などの擬態語?の使い方が面白い。

韻を踏んでいるだけでなく、妙に生々しい言葉だ。
「生きなくちゃ」のような大上段に構えた歌詞の中に、このような現実的な生々しい味わいの言葉を混ぜることによってこの曲の世界を"身近に"感じることがてきる。
少なくとも私はそう感じる。




この曲はハーモニーももちろんキレイなのだが、リードボーカルが4人それぞれの味わいがあって面白い。
1番のみであるが、4人それぞれのリードボーカルの感想を。


出だし、Aメロ。
初めて聴いたときは落ちサビかと思った。
コード進行はバラード王道の(ほぼ)カノン進行。
サビにも使えるくらい贅沢なAメロだ。

出だしMAYU。
わずかにフラット気味のMAYUらしい可愛らしい歌い方。 ♪街のなかー とか ♪よく似てるー の伸ばした語尾の音程がピタッと合って心地よい。ビブラートにうまく音程を乗せている感じ。
後半の口ずさむような中低音は得意技。

続くmanaka。
♪生きなく「ちゃー」 の部分がいかにもmanakaらしい。
manakaのア段、オ段の芯の強さはピカイチだ。
ここの「ちゃー」は静かだが強さがある。
語尾は息をブレンドして抜いている。
音程を取るのが難しい歌い方だが、うまく味を出している。 
あー、manakaの生歌が聴きたくてたまらなくなったよ。

Bメロ、アサヒ。
いい。実にいい。
♪悲しいときは の入り方は相当に難しいと思うけど、完璧完璧。 
♪嬉しいときは はまた表情を変えて豊かな歌い方。
♪浮かべればいいー のフレーズはもう最高でしょう。感情を見事に乗せているし、ビブラートもキレイ。 アサヒ、スゴイ。
このBメロは後半にグッと盛り上げてがら、サビへと繋ぐ重要なパート。 ここが成功すればサビが効果を発揮する。ここはアサヒが適任。

そしてサビはかれん。
ストレートボイスが冴える。
♪迷って「はー」 はかれんなら地声でも出せるが敢えてのファルセット。
♪誰に「ならったー」も同様にファルセット。
♪歩けるようになったひと を2回繰り返すが2回目はいかにもかれんらしく、敢えて息をブレンドさせないような力の入れ方。
かれんの高音も好きだが、中低音のこのような発声もいい。

ちなみに、♪誰にならったー のフレーズは2番でmanakaも歌っているが、かれんとはわずかに発声が違う。
かれんは♪誰に「なーらったー」全部をファルセットで包み込んでいるが、manakaは「なー」だけがファルセットで「らったー」はすぐさま地声に切り替えている。
(こまか! … すみません)
こういうほんのちょっとした表現の違いが面白い。


リードボーカルの小節数でいうと、かれんが最多ではあるのだが、メンバーそれぞれが存在感をしっかりと出している。
みんないい。
さすがリトグリだとつくづく思う。



ハーモニーは字ハモ、ウーアーがバランス良く散りばめられており、テンションを効かしたというよりは3度系を主としたピュアなハーモニーとなっている。
あくまでもリードボーカルを活かすためにリードに寄り添ったハーモニーだ。
個人的にはBメロのコーラスが好きかな。
引き立てるのがうまいよねえ。

余談だが、
ending の前半を聴いてこれはリトグリのオリジナル曲で初の "フェイドアウト"か⁈    と思いきや、
やはりそうではなかった。




20th Singleの2曲は好対照だ。
スイング感でノリノリの「magic!」 と 素直なバラードの「生きなくちゃ」。
それぞれの曲が映画「はい、泳げません」の中でどんな感じで流れてくるのか、楽しみで仕方ない。

六本木ヒルズの舞台挨拶に申し込みはしたが、すごい倍率だろう。
まず当たるはずはないが…
クジ運の全くない私に限って絶対にそんなことは起こらないが…

それでも密かに期待している。
だって、It's like a magic!