I Want You Back


1ヶ月半も書きかけのまま放置しておいた記事です。もはや話題にも上っていないが、せっかく書いたので今更ながらUPしておきます。


6/12Mステで歌ったカバー曲「I Want You Back」について触れておきたい。古いソウルは私の好物だ。


この曲はリトグリ結成当時から歌っており、動画として有名なのは2015年に米国サンフランシスコで開催されたJ-pop Summit Festival2015にリトグリが出演した時に歌った「I Want You Back」だ。このステージでのリトグリはいかにも中高生の母で、「元気爆発です!どこまでも高音が出ます!…的な歌唱だった。原曲キーA♭をほぼ地声で出していたのが印象的だった。(小声ですが、J-pop Summit Festival2015の動画は今でもYouTubeで観られました…)


事前の情報でMステでこの曲を歌うことを知って、今回はキーを落として歌うのかな?とチラッと思ったのだが…驚くことに今回も2015年当時と同じ原曲キーA♭でチャレンジしてくれた。さすが原曲リスペクト流儀のリトグリです。

以下、各セクションの名称(Verse, Chorusなと)は海外はの曲の構成をネットで調べて参加としたので自信はない。


・イントロ

楽しい曲調なので非常に自由な雰囲気。イントロからかれんやmiyouの掛け声が楽しそう。ミカの♪Oh-oh-whoa-whoaのフェイクは意外にも、節回しや音量調節が曲線的で和風な感じもしたが、音程は正確なのでまあいいか。自由な感じではあるがイントロ最後の♪Hmm-hmm-hmmはビシッと決めてくる。


・Verse1

予想通りmiyouワールドだ。英語の発音が良いだけではない。英詞に独特のノリを生み出している。♪I didn't want you 「around」のところ、わざと半音下げたブルージーに歌うところに遊びがある。miyouが使う手法だ。

続くアサヒのリードだが、前半は英語がよくわからないが笑顔がかわいいから良い。後半はよくわかる笑。


・Chorus

♪Oh baby, all I need is one more chance…かれんのリードはやはりパワフルだ。♪one more chance のメロディラインもきちんと原曲を再現している。

自由に歌って歌っているが押さえるところはきちんと押さえているのだ。微妙に難しい下ハモは結海?ミカ? このパート最後の♪in his arm の「arm」の箇所。miyouはG(ソ)の音階を出している。この部分、私自身はキー音と同じA♭(ラ♭)だと思っていたので初めはmiyouの「arm」=G(ソ)を聴いた時に違和感を感じた。「ん?はずしたか?」と。しかしmiyouがハッキリと敢えて歌っている様子だったので原曲をよーく聴いてみたらA♭とG(ソ)の中間音の音階に聞こえる。うーん、miyouはこれをG(ソ)と解釈したわけだ。なるほど…。さらに何回かmiyouのリードを聴いた後に原曲を聴き直すと次第にG(ソ)に聴こえてくる気もする。

ちなみに2015年サンフランシスコで開催されたJ-pop Summit Festival2015ではこのパートをアサヒが担当しており、♪in his 「arm」の音階はキー音のA♭(ラ♭)だった。ハッキリとA♭を、しかもキレイに出している。これはこれでとても良い。

この「arm」の1音は人によって解釈が変わるという何とも悩ましい1音だ。G(ソ)の場合はキー音より半音下がるので音程を取りにくい音なので難度は上がる。

miyouもまた自由に歌っているが、原曲をよく聴き込んだ上で押さえるところはしっかりと押さえていることがわかる。

続く♪Ah-ahがとてもキレイ。miyouはうまいなあ。


・Interlude

♪All I need の「need」は超高音hiG♯だ。

ミカの "音が高くて辛そうだけどそれでも満面の笑顔で" の♪needはさすがにファルセットだ。こんな高音を出しながらよく笑えるものだ。

ところでこのhiG♯という音はhiというオクターブのソ♯という意味で「Break out of your babble」のあの高音(♪僕を生「き」るの「はー」)と同じ音だ。

「I want you back」の♪All I need の場合は「Bob」と違って叫んでも良いし何ならフォールさせても良いので若干は楽だろうが、それにしても簡単ではない高音だ。


・Bridge?

♪Oh, just one more chance…

ミカに続く結海のリードボーカル。♪To show you that I love you の「show you」のところのわずかな音程の下げ具合がブルージーで絶妙。♪Baby のしゃべるような歌い方も自由で良い。結海は体調が万全で無いはずだがノリを落とさずに頑張ってるなあ泣。


・Chorus

結海の♪Let me live again のところ、抜群のタイミングでかれんがリードで入ってくる。このリレーはタイミングが難しいが、2人の良いコンビネーション。


このパートのかれんは無敵だ。♪I was blind to let you go〜の「let you go」の節回しは、原曲通りの節回しでしかもかれん流を加えている。高音の音程の正確さはもちろんのこと、原曲以上のパワーがあって完璧ではないか。続く♪But now since I see you in his armもすごい。♪「 now」の自然なガナリも素晴らしいし、最後の♪「arm」の声の圧力は半端じゃない。すごっ!この「arm」は何回でもリピートしたい。マイケルが聴いても感心すると思うよ笑。

その後の♪Spare me al this cost…のコーラス(結海ミカ組?)は上ハモが効いていてカッコいい。さらにそこに被さる♪I want you back の別コーラス(アサヒmiyou組?) 。コーラスとコーラスが交わるコンビネーションが完璧。完全にグループとしてノッてきた感じだ。

ミカの♪Baby→かれん♪Oh! という掛け合いが面白い。何と、この♪Oh!もhiG♯だ。このかれんの♪Oh!はミックスボイスか?そうだとしても限りなく地声に近いミックスボイスのような気がする。95%地声、5%ミックスボイスのようなイメージ。

ホント??上述したように「Bob」のあのファルセットの高音と同じ高さのはずなんだけど…

10年前に高校生の芹奈が出したハイトーンを今のかれんが変わらずに出せる、ということ? 凄すぎでしょ笑。スーパーかれん様、参りました。


さて、実は原曲はこのスーパーかれん様の♪Oh! のところでFade outで終わる。

ところが、このFade outという終わり方はライブ、生歌には適していない。

ちなみにジャクソン5のFade out無しバージョンの動画があるのか探して見たが見当たらない。

だからこの歌番組用にChorusのパートを追加しているのだ。

テレビ画面の下の歌詞を見ると♪Forgive what happened then   Give back what I've lost となっているが、この通りに歌っていないように聴こえる(後半のGive back…のところが違う?)  急にあつらえたからかな?と思ったりもする。


・Chorus

♪Oh,baby Give me one more chance…

miyouの力強いリードボーカルの後の♪(To show you that I love you)というコーラスはアサヒか手のひらを軽く左右に振ってニコニコしながらお茶の子さいさいってな感じでこなしているところは笑うしかない。さすがアサヒ、息をするようにハモる。それでいて音程もリズムもピッタリ。

ラスト、miyouリードにミカが字ハモ、そこに被せて♪I want you back ! というかれんとアサヒ?のフェイクというか元気なシャウトで曲が終わる。



6/20のMステでは工藤静香さんご本人とのコラボで「慟哭」を歌った。素晴らしかった。特に出だしのミカの中低音のリードにはうま過ぎて感心した。

全体的にリトグリの歌い方は、ご本人と一緒なので多少は気を使っていたのではないか、ご本人を盛り上げるためにより丁寧に歌ったのではないか、と勝手に推測している。丁寧ゆえに全員のピッチがとても正確で、出来は完璧だったのではないか。コーラスの音量の配慮やリードボーカルにおいてクセも出さなかった。コラボとしてのパフォーマンスは最高だったと思う。

その分、個々の色を出しながら自由に歌うステージではなかった。

対してこの「I Want You Back」はジャクソン5ご本人がいるはずもなく、リトグリが単独で伸び伸びと自由に楽しんでいる感じだ。

どちらが良い、と言っているわけでは無い。同じカバー曲でも持ち歌ご本人と一緒に歌うケースとリトグリ単独で歌うケースでは方向性が違い、それに伴い歌い方も違ってくる。

この2種類のスタイルは、後方支援に回るか前面に出るか、という一見、相反するパフォーマンスだ。このどちらもハイレベルで両立させることができるのがリトグリの実力だ。

歌番組で重宝されるはずだよなあ。

そういう歌番組自体が減っているのは残念だが、世の中にリトグリの力を見せつける良い機会なので今後も楽しみにしたい。