3月9日(カバー曲) 

リトグリの19th シングルに収録される「3月9日」の配信が開始された。
ご存知の通りレミオロメンのカバー曲である。


この曲は3年前、2019年3月20日にちちんぷいぷいでも披露している。
歌割りはその時がベースとなっている。
今回は芹奈不在の4人でやり繰りしているので3年前とは少し変更がある。

3年前Ver.を見直して驚いたのだが、芹奈のリードが少ない。ハッキリとしたリードはなんと4小節だけだった。
アサヒとかれんのリードが多い。


この曲は最低音から最高音まで1.5オクターブあり、
この最低音と最高音がサビに同居している。
一人でリードボーカルを取る範囲に両方が入っているところは面白いかもしれない。

また全体的に静かな曲だが後半に盛り上がりがある。この辺りの色付けがどうなるのか、非常に気になっていた。


いつものように歌詞に沿って感想を書く。
歌詞の一部とリードボーカルを書くが、3年前ver.と変わっているところは →  で示す。
→の左が3年前ver. で右が今回ver.。
◯の数字は小節数。
(4拍子の曲だが時折あれ?2拍子?と思う小節もあり)

キーはC。転調なし。
レミオロメンの原曲キーはF。
リトグリの音域に合わせて移調している。

<1番>
Aメロ ♪流れる季節の〜夢を描く ア ⑧
Bメロ ♪3月の風に〜つづきます 芹→か ④
コーラス ④
A'メロ ♪溢れ出す〜暖めます MA ④
  ♪大きなあくび〜あなたの横で ma→MA ④
B'メロ ♪新たな世界〜ないってこと か→ma ④
サビ ♪瞳を閉じれば〜いることで ア ④
   ♪どれほど〜そうでありたい ma→ア ④

Aメロのアサヒ。
いつも言っているが、音量を抑えて歌うと音程を取るのが難しい。この8小節の最後の辺りでアサヒにしては珍しくビブラートを使っているところがある。だから安定して聞こえる。
3年前にもビブラートは使っていたが、さらにうまくなっているように感じる。

 Bメロは芹奈だったが、今回はかれんがカバーしている。3年前ver.では芹奈のリードはここだけ。
ここからバックコーラスがうっすらと入る。
♪思いを乗せて のあたり、少し複雑なハーモニー。

BメロとA'メロの間は3年前は(Kさんの)ピアノのみだったが、今回はコーラスを入れている。これも綺麗なアレンジ。ら

A'メロMAYUは3年前よりも声が出ているのでは?
3年前はMAYUの声は一番厳しい状況だったのかもしれない。

このA’メロ辺りからバックコーラスは動きが出る。ウーアーが追っかけながら3度上をハモったり、階段状に上がっていったり。 心地よいハーモニー。

B'メロはかれんだったが、今回はmanaka。
Bメロ芹奈の代わりをかれんが歌ったことにより何箇所かずれてきている。

サビのリードはアサヒ。
♪まぶた「の」裏に の「の」はこの曲の最高音レ。
♪「そ」うでありたい の「そ」はこの曲の最低音ソ。  約1.5オクターブの開きがあるが問題なくこなしている。まあこの程度であればリトグリにとっては朝飯前だ。
では続いて後半へ。



<間奏 コーラス>

<2番>
Aメロ ♪砂ぼこり〜見とれました  か⑧
Bメロ ♪上手くはいかぬ〜小さくて MA④
サビ ♪青い空は〜それは幸せ   ma ⑧
Cメロ ♪この先も〜微笑んで  全
落ちサビ ♪瞳を閉じれば〜いることで ア④
サビ ♪どれほど強くなれたでしょう   全
   ♪あなたにとって私もそうでありたい ア②

間奏のコーラス、良いなあ。

Aメロはかれんリード。
私のポンコツ耳だとど真ん中よりやや上ずって聴こえるところもある。

BメロMAYUリード。滑舌が良いので単語の頭のインパクトが強い。静かなパートなのに…
MAYUらしいかー笑。

サビ ここから次のCメロまでがクライマックスだ。 
manakaリード。
 頭の♪「あ」おい が一発でインパクトを与えており聴く人を虜にする。
♪ひつじ「く」もが の「く」は最高音レ。このレの音を短く切っている。このあたり、例えば芹奈だったら短く切らないだろう、と勝手に思う。ここはmanakaの個性か。

同じサビ内の ♪「そ」れは幸せ   の「そ」は最低音。アサヒ同様に何の問題もない。

それにしても、相変わらずmanakaの声は心に刺さるなあ。強い。

そしてCメロ。
manakaのリードで盛り上げておいてのCメロ。
これは効く。静かな歌の中にあって、ここは盛り上げどころ。

♪この先も隣でそっと微笑んで♪
たった3小節の短いCメロだが、歌詞の中でたったひとつの"願い"がここにある。

前半は力強い4人のユニゾン。グッとくる。
♪ほほ「え」んでー   の「え」も最高音のレ。
このフレーズのかれんのまーーーっすぐなパワフルな歌声は胸を打つ。 さすがです。

と同時に、最後の「でーー」のコーラスが素晴らしい。「でー」 で一旦普通のハーモニーの後にテンションで濁らせて再び普通のハーモニーに戻る粋なアレンジがされている。(sus4的な?)

このCメロはユニゾンからハーモニーに変わり、さらにテンションの効果的な活用。そして全体をかれんのリードが力強く、まさにリードしていく…その構図が素晴らしい。

そこから落ちサビ ♪瞳を閉じれば でアサヒがピアニシモでポンと落とす。
実に効果的な落ちサビだ。 

ここの♪まぶた「の」 の最高音「の」は雰囲気を壊さないようにファルセットで音量を抑えている。

で、♪いることで あたりからドラムを合図にまた少し盛り上がっていき、♪どれほど〜 に繋げる。
ここでバックコーラスも入っての盛り上げ。

このサビ→Cメロ→落ちサビ という一連の表情の付け方が何とも素晴らしい。
アレンジャーの意図をバンド、リトグリのメンバーが見事に表現しているのではなかろうか。

曲は♪ラーラララー〜 のコーラスでエンディングを迎える。





正直、ボーッとした曲でそんなに好きというほどでもなかったが、やはりリトグリが歌うといいねえ。
(完全に贔屓目💦)
春を感じ始めるが、まだ空気がピリっと冷たい…
そんな季節にぴったりの曲かも。

ちなみにMVも公開されたが、カバー曲でMVが出るのは初めてかな?
もしかしたら芹奈不在の間だからこそカバーを出していくのかな? 考えすぎか…


いずれにしろ仕上がりが非常に良い作品だ。
ガオラーさんの評判も良いように感じている。
どこかのテレビ番組でやってくれないかなあ。
春の特番で春ソング特集、とかありそうじゃないか。

期待しています。