君といれば


リトグリは6/9、未完の新曲 君といれば を

配信のみでリリースする。

さいたまスーパーアリーナ公演のアンコールで初披露され「5人で歌ったときが完成形」とメンバーが語る楽曲だ。


芹奈が休養に入った時から考えていた。

新曲はどうするんだろう? 4人で出すのか?

5人になるまで出さないのか? ……


答えはこれだった。

いつもメンバーが言っている「リトグリの音楽を止めない」「気持ちは5人で」を満たす解がこれだ。

まず4人でリリースし、5人で完成形。

「未完の新曲」と題してCD発売はせずに配信のみ。


恐らく(これは勝手な予想だが)、芹奈が復帰したら、伊藤美誠さん出演のスターツのCM「道は自分でつくる編」に流れている曲などを合わせてCD発売するのではないか?


なるほど、そう来たか。

よく練られたストーリーだと感心した。

「音楽を止めずに芹奈も待つ」方法としては素晴らしいと思う。


芹奈という特別な背景を持つこの楽曲は、私の中では、いや多くのガオラーさんの中でも、すでに聴く前から特別な曲となっている気がする。




6/3、リトグリのラジオ番組ミューズノートで初オンエアされたのでリピートして聴き込んでいる最中だ。

取り急ぎ感想、というか第一印象をいつものように歌の構成に沿って述べたい。


それぞれのパートにリードのメンバー名を記す。

丸◯の数字は小節数



キーはD ♭。 転調なし。

最近では勝負曲は転調なしのパターンが多い。



イントロ    アカペラ④+ギター②

アカペラのコーラスがら入る。

おー、いきなり来たかー。

ウウウウウー


小節で言うと、

1,2,はカウントで3拍めからコーラスが入る。

3,4拍めウウウウは2声。誰か?

次のウーで次の小節。ここでベースとMAYUが入る。MAYUの少し変化をつけたメロディラインが良い味付けになっている。


このイントロのコーラスだけでご飯一杯いける。


1番>

■Aメロ

今日の終わり〜  アサヒ  ⑧

ねえ この声は  manaka    


はぁー。何と丁寧な歌い方をするんだろ。

今までで一番丁寧に歌っているのではないか。

音量を出せないところ、しかもスローテンポなのでピッチがズレやすいのだが

普段かけないビブラートを繊細に使いながら息を絶妙にブレンドしている。

はぁー。 いいなあ、アサヒ。ため息が出る。



manaka! 素晴らしい。

また歌の幅を広げている。

この声「は」  や ♪ここ「ろ」 の最後の声のつぶし方

この一瞬は芹奈を彷彿とさせる。

そして、かつては直線的で声の張りとパワーで勝負してた彼女がこのような曲線的で切なく歌うようになったのか。


少し余計なことを言うと、この1Aメロ、TVの生歌でピッチがズレないか心配。緊張も加わるだろうし。



サビ   

どこへ向かうのだろう〜 アサヒ ⑧+


はぁーーー。

どこへ向かうのだろう〜 の素晴らしいこと。

「向かう」あたりはmanakaかと思うくらいの張りと艶があり、「だろう」は逆にふと抜くあたり、天才的でもある。

この短いフレーズの中に期待と不安を詰め込んで表現してみせた。


最後の ♪希望へのひとつなるよ♪ の連続するハイトーンも素晴らしい。

麻珠か、と思うほどピュアな歌声。

ここは完成形だと芹奈かな? もうこのままアサヒでもいい。


2番>

■Aメロ

今日の続き〜  MAYU   

誰のせいでもない〜 かれん ⑧


ここからバスドラムが1拍ずつ打たれていき、テンポが上がる。


MAYUのハスキーな感じが心地よい。

できれば、ここは16小節全部をMAYUに任せて欲しかった。音域もギリギリいけそうだし。

MAYUは長く歌うほど味がわかるから。


まあ、かれんは余裕のある歌い方で正確なリズムとピッチでこなしているけど。

いつものようにビブラートのない超ストレートボイスがすごい。


サビ

どこへ向かうのだろう〜 manaka 

どこへ向かうのだろう〜    アサヒ ④

君といれば〜      かれん ④+①



これぞmanakaの真骨頂。

信念とか決意とか揺るぎない気持ちを歌わせたらmanakaはやはり無敵かもしれない。


続くアサヒはやはり少しの不安を表現、さらに

かれんはやはり未来に突き抜けるまーっすぐな

パワフルボイス(出た。レーザービーム)


同じメロディを1番で歌ったアサヒは懸命さやピュアさが伝わってきたが、ここのかれんは

余裕というか、もはや違う次元かもしれない。

あまりにも余裕で聞き手が1ミリの心配もしないで聴けるハイトーンだ。


さらにかれんの突き抜けボイスを盛り上げるMAYU中心のコーラス。

さらに追い討ちで♪ララ ランランラーが重なってくるあたり、もうガオラーにはたまらないコンビネーションだ。



■ ララ ランランラー  全  ④

かわいくて、かつ 誇り高いラララだ。

manaka強めの、あまりにも素晴らしいラララ。

心が洗われるよう。


次のBメロへの重要な繋ぎのパートだ。



■Bメロ

起承転結の" のパートだ。

通常はAメロ→Bメロサビとなる構成が多いのでこの転の部分は"Cメロ"と呼ばれるが、この歌はAメロサビなので、ここではBメロと呼ぶ。


やり場のない〜  かれん  ⑧+

 今日の始まり〜  アサヒ  ④


かれんは本当に安定と安心を与えてくれる。

照らしだしー「てー」の箇所なんかはまさにそれ。リズム、ピッチが正確だからこその安心感。

道をつくってい「くううー」の装飾的な登り下りもリズムが正確すぎて何事も無いよう。



今日の始まり〜はAメロの一部。切り取ってここに落ちサビ的な使い方ではめ込んでいる。

この辺りの構成が非常に面白い。


次が落ちサビなので、わずか4小節だが、静かに始まり、最後はシンバルとストリングスで急速盛り上げ。

そして次の落ちサビでポンと落とす。



落ちサビ

どこへ向かうのだろう〜 manaka 


はぁーーーー。素晴らしい。

1番でも書いたこと。

しかもこの落ちサビは特に曲線的な歌い方が素晴らしい。切なくもあり、誇り高くもあるこの歌声は泣けてくる😢


サビサビ繰り返し

どこへ向かおうとも〜    かれん ④

君といればこの笑顔〜 アサヒ ④+②



これまでは

どこへ向かうのだろう〜

だったのが、このラストは

どこへ向かおうとも心は変わらない


と、揺るぎない気持ちを歌っている。


manakaの落ちサビをしっかり受け取ったかれんが、前を向かせてくれるような力強さで、歌う。


そしてそして、オーラスはアサヒ。

君といればこの笑顔も輝いて光になるよ♪


タイトルの本当の意味がこれなのだろう。

いかにもアサヒらしい晴れやかな笑顔で歌うのかなあ。 


このコンビネーションもたまらない。


この後、1番同様に

ララランランラララーが被さってくるかと思いきや…… こなかった。


この後、後奏(ending)  8小節。

後半の4小節でコーラスが入り、この曲は意外にあっさりと幕を閉じる。


脳内には♪ララランランラララーが鳴っているので最後は入れてもよかった気がするが、まあそれは贅沢だ。



とにかく、また名曲が出来上がった。



まだ聴かれていない方は

配信がリリースされたら心して聴いてほしい。


聴きながら

涙して、しかし拳を熱く握り、明日へ進む力を感じられるそんな曲かもしれない。