お部屋でsing!
リトグリは4/26、NHKお部屋でsing! に出演した。この番組は新型コロナウイルスにより自粛生活を余儀なくされている人々に向けて元気を提供しようという番組だ。
また、Nコンの合唱コンクールの練習もままならない学生さんに向けた応援番組でもある。
司会のお二人、合唱コンクールに出るコーラス部の学生さん以外の出演はリトグリのみ。
この番組の嬉しさは、
・45分枠でナント、5曲も披露!
・しかもフルコーラス
・さらに合唱コンクールの課題曲である「足跡」
の初披露という大きなオマケ付き
もう、ガオラーにとっては得しかない番組だ。
ライブ以外で、ひとつのアーティストが5曲も歌う番組など見たことがない。
そしてそして、
この番組においてリトグリはおそらくテレビ番組史上初の試みにトライした。
コロナVの影響によりリトグリのメンバーはスタジオに来ることなく、それぞれ別々の場所から歌ったのだ。
5人がバラバラの場所からイヤモニターの音だけを頼りにハーモニーを取ったのだ。
何ということか。
グループで歌う限り、普通はメンバーと同じ場所でアイコンタクトをとったり、表情や体の動きでリズムを合わせたり自分の音量を調節したりして調和をとる。それ以外にも一緒にいて空気を感じながら合わせることはいろいろある。
(バンドやコーラスグループを経験された方は
それが別の場所で歌う恐怖がおわかりになるだろう)
聞けばテレビモニターもなかったらしい😱
何と無謀なイベントだ。
セットリストは
・世界はあなたに笑いかけている
・足跡
・Jupiter
・応援歌アカペラメドレー
・明日へ
アカペラだよ、アカペラ!
リモートでアカペラを歌うか、普通…
また出来が全体的に素晴らしかった。
リード以外の音がいつもより大きい場面もあったが、それはそれで新しい発見だった。
ハモラインがわかったり。
ハモに関しては全体を通してMAYUの偉大さがあらためてわかった。
常にMAYUのハモ有り。いつもハモってる。
よく働くコです。ホントにありがとう。
そんな中でも何点か私なりの感想を書いておきたい。
▪️足跡
事前に合唱部の方の歌う"足跡"を聴いた時はいかにも合唱用の歌という感覚だった。
あまりにも合唱合唱しているので、これはさすがにリトグリが歌っても固い曲のまんまだろうなあ、と思っていた。
が、予想はあっさりと裏切られた。
名曲ではないか! 芹奈が効いている。
芹奈の表現力は恐ろしいくらいだ。
かどばった四角い合唱曲に命を吹き込んで丸く艶やかに仕立てた、とでも言うか…何というか…
この人の歌は心に刺さる。ヤバイ。グッときた。
機会があればこの曲についてはゆっくりと書いてみたい。
▪️応援歌アカペラメドレー
まさに何十回、何百回と練習してきた賜物だろうなぁ。
リモートでここまで合わせられるのは、凄い。
日頃いかにメンバーと息を合わせるかをきちんと意識して練習してきたか…
ファイト! から たしかなこと に入る前に
♪Hu〜u〜♪がまた入ったね。そこだけは昔のアレンジに戻った。昔は麻珠がやってたパートだ。
たったの2音だが、転調を導く目的のパートだけに音程の確かさが求められる。
前にも書いたが、やはり個人的には、ラストのマッシュアップ
(忘れないよどんな時も〜一言の勇気を〜何度でも何度でも立ち上がり〜 の箇所)は、
東京ドームバージョンのとおりに
バックコーラスに♪ダンダンダンダン♪があった方がクライマックスを感じるし、"最後感"がある。ここはアレンジを戻して欲しい。
▪️明日へ
久しぶりに歌詞を噛みしめながらこの曲を聴いた。
染みるなあ〜😢
素晴らしい。
途中、MAYUが苦手とするリードがある。
♪傷つかない場所へと暗闇を探してた♪の箇所だ。
♪暗闇を探してた♪ でフラットしてしまう。
この音域が苦手エリアなのか…
(地声とファルセットの境い目)
しかし、すぐさま後を続けるmanakaが"カバーするぞー"の意志を込めた歌い方をしているように
私は感じた。
これは気のせいかもしれない。かなり気のせいかもしれない。
(結局manakaも力んでしまいわずかに安定を欠いてしまうのだが)
でも、こういう絆が素晴らしいと思うのだ。
彼女たちは若いが、もう5年以上も一緒にやっているのでその絆は強い。誰かが調子悪いときはみんなでカバーし合ってきたのだ。
(誤解なきように言うとこの日のMAYUは好調だったように思います)
あとこの曲の一番の見せ場は
芹奈の落ちサビ〜半音上げの転調〜♪Wo-Wo-Wo-Wo-ララララララララからの、manakaの♪正しさなんて♪ の連続した盛り上がりの部分だ。
今日はここでララララララララから2拍置いてから♪正しさー♪のいわゆるSound inn Sバージョンではなく間を置かないオリジナルバージョンだった。
こちらの方が良い。間を置くとせっかくの盛り上がりに水を刺す感じになってしまうためだ。
一気に盛り上げて♪正しさ〜とmanakaが入り、そこにかれんの♪ラーラララー♪のフェイクが重なる、という連携プレイが生きる。
ホンモノのライブと違い、目の前には観客は誰一人いないので気持ちを入れるのは難しいとは思うが、この 明日へ はしっかりと気持ちの入った一曲だった。
さて、意外にもサラリとこの番組は終わったが、何度も言うように今回、リトグリがやったことは
偉大であり、無謀とも言えるチャレンジだった。
音程が合わなかったり、リズムが合わなかったりすると、明らかにマイナスプロモーションとなってしまう。
Twitterで誰それの歌に合わせてみましたー、という軽いノリでは済まされない正式なテレビ番組であり、5曲も披露するのだ。
幸いにも進行役のRAGFAIR土屋礼央さんもこの凄さについて何度も番組内で語ってくれた。
「RAGFAIRだったら引き受けなかった」-
多少のリップサービスはあろうともアカペラのプロの方の言葉は重い。
何故このようなチャレンジングな番組をやったのか?(生放送なのに)
答えはひとつ。
みんながリトグリの力を信じていたからだ。
NHKの関係の方、番組を作る人、リトグリのスタッフ。
そして何よりリトグリ自身が自分たちを信じていたに違いない。
自分たちのこれまでやってきた努力、仲間への信頼、尊敬。
彼女たちは絶対に逃げない。
これまでいくつの難関を突破してきたか…。
デビュー前の海外イベントへの出演、アカペラでのメドレー、 高校生での武道館、bluenoteライブ、海外超大物アーティストとの共演、ヨーロッパでのパフォーマンス、スポーツ大舞台での国歌歌唱しかもハモリで、the 1st take、耳栓でアカペラ…。
大の大人でも逃げ出したくなるような様々なド緊張のステージに対して逃げずに乗り越えてきたことへの信頼があってこその番組成立だったと思う。
少し大袈裟に書いてしまったが、多かれ少なかれ、このような図式だったのではないか。
なんなら、彼女たちは新しいこの不幸な時代におけるライブの新しいカタチを実体験として示してくれたフロンティアかもしれない。
彼女たちなら何でもやってくれそう。
オリンピックで歌う夢も実現するのではないか。
もうオヂサンの夢は全部彼女たちにたくそうか。σ(^_^;)
数ヶ月前?に西武の広告が話題になった。
普通に上から読むと絶望のメッセージだが、
下から読んでいくと、希望に変わる大逆転の
メッセージとなるやつだ。
最後にリトグリになぞらえて大逆転メッセージを
書いてこの章の締めとしたい。
(上から読むと絶望、下から読むと希望)
きっと夢は叶う
私はその言葉を信じない
どうせ奇跡なんて起こらない
それでも人々は無責任に言うだろう
小さな者でも大きな夢を目指せ
誰とも違う能力やパフォーマンスで闘え
今こそ自分を貫く時だ
しかし、そんな考えは馬鹿げている
つかめない夢なら公言しないのが賢明だ
彼女たちはただ、為す術もなくその時を迎える
やはりオリンピックで歌うという夢は難しい