一輪 & Pages (その2)
(その1)からの続きです。
◾️歌唱ver. ?
さて嬉しかったのは TV出演だけではない。
「歌唱ver.」と公式さんが呼んでいる動画だ。
これがまた最高の出来ではないか!
そもそもだ。歌唱ver.というネーミングが笑ってしまう。そりゃ歌うでしょ笑。
まあ、MVがイメージビデオであるのに対してちゃんと歌っているバージョン、ということだろう。いかにもリトグリらしい。というかリトグリくらいしかこんなことやらないだろう。こんな動画はアカペラメドレーだけでも嬉しいのに一般曲でここまでやってくれるとは嬉しさ100倍だ。
実は初めは単純に楽譜が載っているだけだろう、と安易に考えていたのだが実際に見て驚いた。Wow!
何と、楽器伴奏の音量が絞ってボーカルを強調してくれているではないか。しかも"メイン"、"上字ハモ"とかの役割付きではないか!
このためにわざわざ歌い直してくれているよ…しかも一発撮り? ありがとう!何というサービス精神だ。
聴きたかったコーラスが聴こえる&目で見られる優れモノだ。(ブログで書いたことのうち、間違えていた点もわかった)
リード、字ハモ、コーラス以外に"ガヤ"という役割もあり笑える。こんなオシャレな楽しみ方ができるのもおそらくリトグリだけだろう。
「一輪歌詞ver.」と「Pages歌唱ver.」で気づいた点を列挙してみる。
◾️一輪歌唱ver.
●まずイントロのアサヒが良すぎる。♪これでいい それでいい の「いい」が息ブレンドが多めで、本当に自分に言い聞かせているようだ。
●1サビのミカリードに寄り添ったアサヒの上字ハモが奥ゆかしい。1番だからこの音量でいいと思う。
●さらに続くmiyouリードに寄り添うアサヒの上字ハモ。ミカはミカの、miyouはmiyouのカーブがあり、これにきちんと対応している。ミカリードの最高音の♪この胸「はー」、miyouリードの最高音の♪くやしさ「をー」のアサヒの上ハモを聴くとゾッとするほどうまい。この高音(hiE♭)はファルセットに切り替えながらの上ハモなので難しいはずだが難なくやってのけるアサヒはスゴい。
●1サビ後のmiyouのフェイクの時アサヒがフェイクの上ハモ、他の4人は♪ha ha という4声のコーラスだ(音階で言うと3音。中コーラスが2人同じ音階)。
このようにmiyou軸のハーモニーとコーラス軸のハーモニーの2軸が重なって全体のハーモニーとなっているその厚みが素晴らしい。
●2番の入り、上の4人のフェイクハモのうちかれん、ミカ、結海が♪pan pon pan pon…という弾んで響くようなコーラスに変わる。この時この3人の声にはエコーがかかっている中でMAYUの中低音のリードが入ってくる。エコーのかかったコーラスとMAYUの太いリードが何とも素晴らしいマッチングだ。ここのMAYUは凄みがある。♪だれよりも の初めの「だれ」でドキッとさせる底力がある。いつものように語尾にビブラートのかかった美しさは言うまでもない。リードの後に何食わぬ顔でコーラスにすぐさま戻る姿はクールだ。
●次のミカリードの最後♪咲いてると知った の時のハーモニーの盛り上げがスゴい。字ハモが結海、3声のコーラスはかれん、MAYU、アサヒだ(miyouは次のリードに向けて準備中)。さすがの姉組トリオ、抑揚の付け方をよく知っているし、息もピッタリだ。そしてここも2軸のハーモニーが美しい。
●2サビのmiyouとミカのリード、感情はライブに比べてやや抑えているものの、その分すごく丁寧だ。結海の上ハモの美しいこと。1サビのアサヒよりもわずかに強く、それでいてリードを引き立てる音量コントロールが見事だ。2番はこれでいい。
●Bメロ(いわゆるCメロ)
♪僕のくやしさは僕だけのはずが… というフレーズだけがかれん、結海、ミカの3声でその後、ミカが抜けて2声になれ。この3声の時の厚みがすばらしくてここを何度もリピートしてしまう。
その前の2サビはミカリード+結海の上ハモという構成が、結海リード+ミカ下ハモ に逆転して結海が感情を前面に出してリードを始める。さらにかれんが強めの音量で上ハモ。このコンビネーションがたまらなく好きだ。
●そしてアサヒの出番。♪すすむんだー の感情むき出しの切り方。その切り方を熟知しているかれんの切り方も息が合っている。ここを歌い切ると同時にアサヒがガクンと首を落とすところは「一輪」の名シーンのひとつだろう。
●落ちサビから徐々に全員が一体となって盛り上げていく展開が素晴らし過ぎて泣ける。結海ひとりの儚い声(1人)→かれんリードにうっすら上ハモのアサヒ(2人)→すぐに結海、miyou、ミカの上中下の3声が加わる(5人)→かれんがリードの音量を徐々に上げていき、♪今一つの輪になるー でついに最後のピースMAYUが加わり、かれん+アサヒ、他4声コーラスで6人のハーモニーが完成する。
そしてクライマックスの♪haーの転調で音量がマックスとなる… この展開は感動的だ。練習の積み重ねとチームワークの成せる技だろう。コーラスの完成と転調を一緒にやってのけるところも気持ちがいい。
●ラストサビのアサヒがスゴい。全アサラーさん必見のシーンだ。私的にはBメロの♪すすむんだー の方が好みなのだが、この動画に限ってはラストサビのアサヒの歌い方の方が上回るか。
♪逃げたくないからー のシーンだ。アサヒの精一杯さが素敵。アサヒは本当に高音から逃げないシンガーだから心に刺さる。「意地でもちゃんと上がり切ってやる!」という気持ちが表情やしぐさに出ている。
素晴らしい………で、ここでお決まりのフレームアウトするところがまだ可愛らしくてたまらない。
●そしてもうひとつの名シーンはオーラスのかれんリードに結海の上ハモだろう。結海の音量はこれくらいしっかりと聴こえる方が良い(ライブによってはこの結海の上ハモの音量が小さめの時がある)。
このラストシーンはかれんのパワーと技量に結海のまっすぐさがよく出ているシーンでピカイチだろう。これぞリトグリのラストだ。
◾️Pages歌詞ver.
●背景が一輪と同じだが照明を明るくして曲調に合わせてくれている。
●イントロ出だし♪君と描きたい…からハーモニーがエグい。楽器伴奏が無い中での出だしだ。ミカの下ハモは記憶音感はもちろんのこと、かれんとピッタリ合わせるリズム感、下ハモの音程を保つ相対音感が必要とされる(一般的に上ハモより下ハモの方が難しい)。
●その後の♪3,2,1 and goー の6声の厚みが半端じゃない。全員のリズムがピタリとは合っているからこその厚みだ。
●ちなみに♪3,2,1and goー のところでアサヒとミカに「上字ハモ」と表示されているが、これはかれんリードの上ハモという意味ではない。
音階的にはかれんリードが1番高いライン。あくまでも"字ハモチームの中で高い" という意味だ。つまりかれんリードの下に、上ハモ2人+中ハモ2人+下ハモ1人が重なっているということだ。おそろしい笑…。
●♪Pala Pala…のところ、結海&miyouのハモで入り、かれんのフェイクを挟んだ後、アサヒ&ミカの♪ha--が入る。これで2軸のハーモニーの完成。さらにこのアサヒ&ミカのコーラスの音が伸びている間に♪Pala Pala…のメインはかれん&MAYUに入れ替わる。2軸ハーモニー進行中にメンバーが入れ替わるとか…何気なくやっているけれどすごくない??
●Bメロの後半がまた面白い。
まず、♪栞はさんでー のところ、miyouがメイン、結海が上ハモ。ところが♪取っておくのもいい で結海が下ハモに転換しているのだ。この切り替え、難しいでしょ。さらにそこに♪Pala latata…I told you can というコーラスが被さる。このコーラスが上からかれん、ミカ、アサヒ、MAYU、という4声だ。
鬼のような難度だろ。ここもmiyou軸とかれん軸の2軸ハーモニーが正確で分厚い。(同じBメロでも2番は♪Pala latata…I told you can が♪Pala latata …Pa Pa Paに変わるところも面白い)。
●3,2,1 and go, go, goooooh!の「gooooooh!」のところ、各メンバーのリズムの取り方が面白い。
目立ったところでいうと、MAYUは氷上のキムヨナさんよろしくピストルを撃つような仕草(最後はガッツポーズのようだが)がカッコいい。
アサヒは両腕を糸巻き巻きしながらしゃがんでフレームアウト笑笑。
ミカは右腕をグルグルっと回して最後に拳を突き上げる元気印。
そして一番感心したのが結海だ。左右の腕で交互に前方にパンチをするのだが、そのリズムが2拍3連のリズムをピッタリと捉えているのだ。ドラムと同期している。このリズム感覚には感心してしまった。何よりカッコいいし。
●Bメロから続くサビの出だし♪きみのー心をー のところはメインが結海、下ハモがmiyouに逆転しているのだ。どこまでも変幻自在なのだ。
おそろしい笑…。
●サビ後半、♪ストーリーの結末は丁寧に描こう のところ、メインはかれん、その下のコーラスが上が結海、中がアサヒ、下がmiyouだ。ところがだ、アサヒが次のリードの準備のために「中」コーラスをやめる。その時MAYUがすかさず「中」にすり替わって入っている。何というコンビネーションだ。しかも「中」って3声の中で一番難しいのではないか(私だったら間違いなく上か下かにツラれる)。
おそろしい笑…。
●ラストの♪いっせーのでーーーーの超ロングトーンはかれん!と思っていたのだが、結海も同じだけ伸ばしているんだ!考えてみれば結海は上ハモでかれんにへばり付いているのだから同じだけ伸ばすよなあ。
あらためてこの2人のロングトーンの終わり方、素晴らしいです👏👏👏👏👏👏
この動画があってつくづく良かったと思う。ハーモニーについて見えなかった(聴き取れなかった)ことが見えてきてとても嬉しい。
特にPagesのハーモニーはスゴ技の連続であることがわかった。今はプロモーション上で「一輪」が前面に出ているが、この「Pages」という作品はあらためて素晴らしいことを再認識した。曲調でいうと全体的に軽快で、かつメロディアスなサビという構成は"笑顔と泣かせ"を持っていてリトグリらしい。歌でいうとハーモニー、高音域、感情、抑揚、グルーヴ…つまりリトグリの魅力が全部詰まっているのではないかと思う。この良さ、もっと広まれ!