(1)忘れられない面影を 捨てなきゃならないわけがある

鶴の(まい)(はし)渡るとき 薫る切ない()()の風

きれいな風がこの身には (つぶて)となって責めもする

ああ未練 捨てに来たのは奥津軽 

ベンセ湿原忍び泣き

 

(2)蛍の里の七つ(だき) 蛍の冷たい光さえ

なぜに想いをもてあそぶ 遠く聞くよな水しぶき

涼しい音がこの身には 吐息のように迫りくる

ああ未練 捨てに来たのは奥津軽 

権現崎(ごんげんざき)に雨が降る

 

(3)十三(とさ)の湊の弁財(べざい)(せん) 思い出ひとつを積み残す

瑠璃の青池その影を せめて映してくれるよう

(いと)しい影はこの身には さざ波ほどの儚さか

ああ未練 捨てに来たのは奥津軽 

(せん)畳敷(じょうじき)に陽が落ちる