「何かに当たったが人とは思わなかった」82歳男が女性をひき逃げ
9日、京都府舞鶴市で74歳の女性が自宅の前でひき逃げされ死亡した事件で、近くに住む農業の男が逮捕された。
自動車運転過失致死などの疑いで逮捕されたのは、舞鶴市の農業・梅垣實容疑者(82)。
調べによると、梅垣容疑者は9日午後5時ごろ、自宅前の路上でゴミの分別作業をしていた無職の山田きよさん(74)を車ではね、1メートル下の川に転落させ死亡させた疑い。梅垣容疑者はそのまま逃走したが、一緒にいたきよさんの夫が逃げる車を見ていた。
梅垣容疑者は、
「何かに当たったが人とは思わなかった」
と容疑を否認している。
最近良く耳にする、高齢者が運転する自動車による交通事故。
梅垣容疑者も82歳と高齢だった。
通常、人を1メートル下の川に転落させるほどの衝撃があれば、車から降りてきて確認するものだろうし、実際「何かに当たった」と梅垣容疑者は言っている。梅垣容疑者が、人に当たったのをわかっていて逃げた可能性も高い。
本当に人に当たったと思っていなかったのかどうかは、これからの裁判で明らかになっていくことだが、そもそも、この事故が起きた原因には82歳になっても、通常通り自動車を運転することができるという制度に問題があるからではないだろうか。
歳をとれば当然、視野も狭くなってくるし、反射神経も衰えてくる。個人差はあるだろうが、
80歳を超えれば誰だって運転をするために必要な運動神経は、衰えてくるだろう。
現在、70歳を超える人が運転する自動車には高齢運転者標識(紅葉マーク)を取り付けることがすすめられている。すすめられているというのは、罰則のある義務ではなく、できるだけ付けるようにしなさい、ということだ。周囲の運転者は、高齢運転者標識を付けた車を保護する義務がある。
だがそれだけで充分とは思えない。高齢運転者標識は、ようは付けても付けなくても良いのである。しかも、それは、付けている車に対して周りの運転者が気をつけなければいけないということで、高齢運転者自身が気をつけるという意味ではない。
現在の高齢社会の中、高齢者が自動車を運転しなければならない場面も増えてくるだろう。だからこそ、例えば70歳以上の運転者には毎年再試験をするなどの対策が、早急に必要なのではないだろうか。
車の運転はかなりの神経を使うものですし、瞬間的に人など飛び出てきたとき避けるための
反射神経も必要になりますから高齢者の運転免許について考えるべきですね。