今回の八戸フィールドワークは、社会情勢の変動に御餅がほとんど影響されていなかったのを確認できた/( ̄ー ̄)\お値段は変わったけどね…



それと対照的だったのが、私が年末に購入した鏡餅である。

神前に供える青豆しとぎを紹介できたので、時間は少し開いてしまったが、似た用途の鏡餅の令和スタイルを紹介したい…

 
 

購入はイオン系スーパー。つまり何気ない普遍的な小売業態。


ここ数年は鏡餅型のビニールケースに砂糖が詰まったものをよく見かけた。

食べきれず消費できないというリスクに対応したものだろう。

 

 

昨年は一転して、御餅の入った鏡餅が多かった。


面白いのはディズニープリンセスの鏡餅。

なるほど、習俗としての鏡餅を女児が学習する機会になる訳か。


大人が慌ただしく買ってきた鏡餅に、ミカンを載せる程度だった従来の習俗から、主体的に正月飾りを選ぶという選択肢が、家庭の子供たちに訪れたという事で。


人気キャラクターと組み合わせて、購買につなげる。

縁起のルールがあまり無いor形骸化した鏡餅だからこその、面白いアプローチに思える。


御餅文化学に重要な1ページが書き込まれたかもしれない。




そして今回、実地で紹介するのは「あんこ餅入り鏡餅」


橙まで一式揃ったプラ成形の器に、梅ケ枝餅の形状のあん入り御餅がひとつ入っている。



かつては年明けの鏡開きに、乾いてヒビの入った鏡餅を木槌で砕き、汁粉に入れて食べたという。


近年はパック入り丸餅がひとつ入っていて、トースターでも電子レンジでも、煮炊でも好きなように調理して食べるものだった。


本品は逆に、焼く調理を推奨しつつ、餡も入っていて食べやすさを訴求。


これは製造メーカーの既成品


を組み込んだ鏡餅と思われる。



………が、おそらく製造元も意図していなかっただろうが、消費者に利便性を提供する「焼く」という行為、鏡餅の本来の食べ方である。


焼くという行為は、神前に供えるものとしては不浄であった。(※茹でる・蒸かす・煮る、という加熱調理は問題なし)


青豆しとぎでも述べたが、「焼く」以外の加熱調理の御餅が日本各地で供えられている。


御餅を「焼く」という行為は、神から下賜されたものを人間が頂く、という神と人をはっきり区分けする作法としての意味合いが濃い。




既成品の流用であり、ディズニー鏡餅のように手に取りやすさを狙った本品だが、実は鏡餅の祭儀的な本質に触れているのが面白かった。


現代的な利便性を追求したところ、期せずして原点回帰を為す………これも御餅文化学の一項目に加えておきたい事例である/( ̄ー ̄)\

 

 

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