例年書いてることなのですが正月明けから2月いっぱいって食べ物の新商品が少なく、当ブログもネタに困る時期なのですよ。 なので年末に買い集めた食料品を消費しながら、このネタ無し期間を乗り切る予定ですので、販売時期と記事に時差が生じることは平にご容赦を。 とりあえず本品は大晦日に食べる風習(パインドゥ家?)の菓子なので、3日ほど遅れて扱っております。
というか本品の口取りが北海道ローカルスイーツで、しかも大晦日の定番品とは昨年暮れに知ったもの。
おせち料理のスイーツ版ということで大晦日に家族一人ひとりの食膳に一品ずつ乗ってたそうです。
特に甘いお菓子が無かった昔のジャリには最高のご馳走だったそうな。
練り切り素材でこしらえたエビと鯛は縁起モノ。 中にこしあんが入ってます。
三角ようかんは魔除けの意味だそうで。 別メーカーの製品だと一辺にギザギザの切り口があるのですが、これがどうも北海道は深川のウロコダンゴにそっくり。 なんか関連があるのかな?
桜の花びらは弾力のある落雁を薄くした感じ。 米粉入りかも。
緑色のは口取り菓子では定番の形状である松。 ごく薄い皮の草大福で、これは松竹梅の縁起モノ。
個人的に気になったのは薄茶色のもの。 吊るし柿だそうです。
ヘタは弾力落雁。 ヘタの芯はなんと昆布を細く切ったもの。 薄い練り切りに白あんたっぷり。
柿のもつ縁起は、木としてはの寿命の長さ。
また名前から福を「かき」集めるとか。
干し柿ならシワができるまで長生きする意味。 これは梅干と同じ縁起ですね。
でも吊るし柿ってあんまりシワ無いし、昔なら東北から季節の菓子として沢山渡ってくるから、わざわざ擬似的にお菓子にする必要が乏しいような。
個人的には縁起よりも、東北からの移住者が故郷を懐かしんで作り続けたものに思えるのですが。
柿ピューレと柿の果肉が混ざった豪華な白あんが入っていて気合が違うし、なんか製作者の思い入れが強いのですが…
筍はいわゆる桃山という名称の白あん饅頭。
一応これも松竹梅の竹の縁起を持たせているようですが、どうもこれも上記の盆菓子の型から来ているような。
北海道に竹は生えてないから筍も無いわけだし、やはり本州から菓子型が渡ってきたと考える方が自然。
他にも店頭で見かけたものは夫婦仲が良いという意味のさくらんぼ。
先祖代々繁栄する意味でミカン(橙)
http://ameblo.jp/onigawarawin/entry-11580780873.html
厚田の菓子店でも昔は盆だけでなく正月にも作ってたそうですが、普遍的な練り切りじゃない落雁口取りも少数ながらデパートで売られてました。
自分の身の回りに昔からありながら、時間と一緒に忘れさられていきそうな食べ物は沢山あります。
本品のような季節超限定食品も、改めてじっくり見つめ直すと、新しい発見の足がかりになるかもしれません。