初めてお越しくださった方へ
まずはご挨拶⇒[はじめまして♪]
こんばんは。
滋賀県草津市のピアノ教室
『音の広場 Felice (フェリーチェ)』です。
数あるブログの中をご訪問くださり、どうもありがとうございます。
ご縁に感謝致します♪

この夏の酷暑で片頭痛は酷く、
ずいぶんとご無沙汰してしまいました。
今年は、私自身にとっても
「人と一緒に音楽をつくること」を学ぶ年になっています。
発表会の準備、講師演奏の練習に加えて、
今、私自身が新しく勉強させていただいていることがあります。
先日は古くからお知り合いの方と
連弾の合わせをしましたが、
今回はまた新しいご縁をいただき、
歌の伴奏をご指導いただけることになりました。
実は、歌の伴奏をするのは、かなり久しぶりです。
学生時代、恩師山根弥生子先生の門下発表会で、
先生の妹で、声楽の山根比奈子先生お弟子さんの
ドイツ歌曲の伴奏を務めたことがあります。
いつも組んでおられる伴奏者の方が
ご都合で担当できず、
急きょ私が伴奏をすることになったのですが、
最後のタイミングがうまく合わなかったことがありました。
そのとき恩師から、
「あなたは伴奏はいいわよ。ソロで頑張れば」
と言われました。
もともと自分でも伴奏は苦手だと感じていたこともあり、
その言葉をきっかけに、
「では、私はソロを頑張ろう」と、
それ以来、基本的に伴奏のお話はお断りしてきました。
留学中には、室内楽の授業もありましたが、
器楽同士のアンサンブルでしたので、
歌の伴奏とはまた違ったものでした。
それが今回、うん十年ぶりの歌の伴奏。
しかも、初めてのオペラの伴奏です。
……悪戦苦闘しています(笑)。
器楽の場合、特にバロックや古典派の作品では、
基本的にテンポは、ある程度一定で、
音楽を進めていくことが多いと思います。
もちろん、ロマン派以降になると、
ルバートなど、より自由な動きも出てきます。
でも、歌の場合は、
そこに「呼吸」があります。
歌い手さんの、その日の体調や気持ちによって、
テンポも、呼吸の間も変わります。
歌い手さんが呼吸を取るタイミングで、
こちらも少し待ったほうがよいときもあれば、
合わせるために待つと、
かえって音楽が止まってしまい、
不自然に聴こえてしまうこともあります。
呼吸を意識しながらも、
あえて呼吸そのものに合わせすぎず、
自然に音楽を進めていかなければならないこともあります。
歌い手さんが次のフレーズをたっぷり歌えるように、
その前の音楽をどのようにもって行くか。
ハーモニーの音色や響かせ方も、
ただ「きれいに弾く」のではなく、
そのときの感情や言葉に寄り添って、
より自然に変化させていく必要があります。
決められた楽譜を正確に弾くだけではなく、
相手の声を聴き、
呼吸を感じ、
その瞬間の音楽に反応しながら、
一緒につくっていく。
これは、私にとってかなり大変な課題です。
そして、そんなふうに悪戦苦闘していることを、
長くレッスンに通ってくれている、
ある生徒さんに話しました。
今は大学の研究員になっている彼女が、
こんなことを言ってくれました。
「そのとき、そのときの音楽が違うのは、
合わせるのは難しいし、スリリングで怖いこと。
合わないところがあっても、それは仕方ないんじゃないですか。
でも、そのとき、そのときによって
生まれる音楽が違うというのも素敵なことだし、
それだけに合えばうれしいし、喜びもありますね」
……なるほど。
私はつい、
「合わせなきゃ」
「ちゃんと合わせられなきゃ」
と思ってしまいます。
けれど彼女は、
「毎回違う音楽が生まれる」ということを、
最初から自然に受け止めている。
合わないことを「失敗」と決めつけるのではなく、
その瞬間に生まれたものを感じ、
そこで合えば喜ぶ。
その話を聞いて、
「一つのことを突き詰めて研究する人は、
物事の見方も違うなぁ」と、
ちょっと感心してしまいました。
音楽も、研究も、
同じものを繰り返しているようでいて、
その時、その時にしか出会えないものが
あるのかもしれません。
私ももう少し、
「合わせなきゃ」と力を入れるだけではなく、
その瞬間に生まれる音楽を聴く余裕を
持てたらいいなと思います。
生徒たちがそれぞれの音楽と向き合っているように、
私も今、新たな課題と向き合っています。
何十年も避けてきたことに、
今になってもう一度向き合うことになるとは、
自分でも少し不思議な気持ちです。
難しいからこそ、
今まで自分があまり意識してこなかったことにも
気づかされています。
貴重な気づきをたくさんいただきながら、
勉強させていただいていることを、
ありがたく思っています。
……とはいえ、
今はまだまだ悪戦苦闘中です(笑)

最後までお読みくださり、ありがとうございました。