最近は"社会の窓"で政治の話が多い気がします。元々政治というか社会活動に興味があるとは自覚していますが、明るい話題が少ないのは残念です。

 

 米国の腕っぷしの強さは凄いとは思いますが、その点では日本は対抗できませんが、もっと米国に対して影響力を持つべきです。その為には中国やロシアという隣国の大国に対しての影響力を持つことも重要な要でしょう。

 

 日本は地政学的に、中国およびロシアという大国と国境を接する国家であり、戦後は米国の同盟国として、安全保障環境において米国の東アジア政策に沿う形で現在に至っています。しかし、米国の世界情勢での立ち位置の変化に伴い、日本は軍事・経済・外交面の現実的なリスクを踏まえた上での中国やロシアとの向き合い方を改める必要があると思います。

 現在の日中関係を見ても、両国が掲げてきた筈の「戦略的互恵関係」は十分に機能してるとは言い難い。対立が生まれる背景には、政治体制や安全保障観の違いだけでなく、互恵関係を支える制度的・経済的な基盤が十分に整備されていない点があると考えられます。

その脆さを象徴したのが台湾情勢です。日本が存立危機事態を認定する可能性が国会で議論されたことが中国共産党から問題視されているのですから、前向きに見れば、これを契機に互恵関係のどこが機能しておらず、どこに改善の余地があるのかを両国間で冷静に見直すチャンスでもある訳です。本来であれば、日本から中国に対して積極的に働きかける必要があるのに、日本政府は「対話の扉は常に開いている」といった姿勢を示すだけで、どこか受け身に見えてしまう。第三者から見れば、その曖昧さに違和感を覚えるのではないだろうか。

 そもそも、日本と米国・中国・ロシアの間には、軍事力、資源、人口規模といった国家の潜在力に大きな差があります。日本は太平洋戦争の敗戦と戦後復興を経て、米国との同盟を基軸とする安全保障体制を築いてきました。それらの経緯を踏まえて見ると、米国の外交姿勢には政権ごとの個性があるとはいえ、大国としての行動原理には一定の一貫性があるように見えます。米国とイランの関係における緊張や交渉の推移を見ても、その特徴はよく表れています。

同じように、中国やロシアもそれぞれ独自の歴史や政治体制を背景に、独特の外交スタイルを持っています。日本がこれらの大国と安定的な関係を築くためには、相手国の行動原理を理解しつつ、自国の立場と能力を冷静に見極めた戦略が欠かせない筈です。また、歴史的背景や社会制度の違いが、その国民の価値観や行動様式に影響を与えていることも忘れてはなりません。それは単なる「国民性」という言葉では片づけられない、権力と民の関係性のあり方そのものに関わる問題だからです。

 先日、中国に対する経済・貿易交流を支援する民間の経済団体“日本国際貿易促進協会”が6月下旬に中国訪問を調整しているという報道がありましたが、どのような窓を開いてくるのか注目したいと思います。

 

 先日、NHKスペシャルで「臨界世界 1万キロに人生かけて 中国ドライバー ロシアへ」を視聴しました。

 番組の主人公は、一人の中国人トラックドライバー。 個人事業主として働いていたものの経営が立ち行かず、ついには自前のトラックを差し押さえられてしまいます。

そこで彼が選んだのが、ロシア向けの長距離輸送。 ウクライナ侵攻を機にロシアとの物流を急拡大させた、年商22億円規模の物流会社に就職し、モスクワまでの約1万キロを走る日々を追った内容でした。

 番組を見て改めて感じたのは、中国のビジネス社会の厳しさです。今回とは別の番組ですが、ビジネス規模を拡大していく上で共産党との利害関係にも気を配らなければならない事例を視聴した事も思い出しました。

中国では自由経済のもとでライバル企業との競争は激しく、 勝ち続ける為の意識の強さは日本とは比べものにならないものを感じます。単純に人口規模で考えれば、競争の密度も桁違いなのでしょう。 日本で100人が競うなら、中国では1200人で競うようなものかもしれません。

中国の物流業界では、いま国外ルートの開拓が大きな戦略になっています。 陸路でユーラシア大陸を横断する巨大な輸送網をつくろうという動きがあり、番組内では物流業界のフォーラムで力強く語られる様子がありました。

ウクライナ戦争で西側企業がロシアから撤退したことで、中国との物流需要は一気に増加。 ロシアでは鉄道輸送が時間も料金も不安定なため、トラック輸送の需要が高まっているという事情も紹介されていました。

物流需要が増える一方で、企業間の宣伝競争も激しさを増しているようです。

「10日でモスクワまで届けます」 「事故があれば商品の補償は当社が負担します」

こうした“条件の良さ”を武器に契約を取りに行く経営者たち。 しかし、そのしわ寄せは経費削減へ直結し、現場のドライバーに重くのしかかります。 番組では闇燃料屋から2割安のガソリン購入、睡眠時間を削っての運転、即席麺を入れた鍋に道端の野草を入れた食事が紹介されていました。ドライバーは「俺たちはドライバーは少しでも多く稼ぎたい、はやく長く走らないと割に合わないんだ」と語ります。

 労働組合のような交渉窓口もなく、仲間内で声を上げても同意が得られず、かえって揉めることもあるようです。運転が好きだと言っていた主人公でさえ、過酷な条件の中で思わず「つらい…」と漏らしていました。主人公でが、この仕事に身を投じた事情は番組内で語られていましたが、一緒に走る仲間のドライバーにも様々な事情があるのでしょう。

 その他、番組で印象に残ったのは、中国とロシアの国境の街並み、そしてロシア郊外の風景です。 国境を越えたロシアの商店には中国製品がずらりと並び、両国の経済的互恵関係の強さを感じました。郊外では開放的な、のどかな放牧風景は魅力的ですが商店のロシア人たちの表情はカメラを意識しているのか、どこか抑制的な印象でした。 以前に読んだことのある、海外に亡命したロシア人作家の子供時代のエピソードを思い出しました。母親との会話の中で、率直な感想として権力を揶揄するような発言をしたとき、普段は優しい母親が恐ろしいほどの形相で叱られたという話です。 「口にしてはいけないこと」がある社会の空気が、何となく表情から感じたような気がしました。

ロシア領内では、交通違反を名目に警官に止められることが多く、対応のためにタバコや酒を常に用意しているという話もありました。 戦争についてのコメントは顔にぼかしが入った中で「庶民にとっては何の得もない」という言葉が胸に残ります。

中国もロシアも大国ですが、庶民の生活という点では日本はとても平穏な社会だと改めて思います。 中国の激しい競争、ロシア郊外に漂う重い空気。 それらを見ていると、日本は両国との向き合い方をもっと深く掘り下げて考える必要があるのではないかと思わされました。それは同じ人として、彼らを意識していく事が本当の互恵関係だと思うからです。

 

PVアクセスランキング にほんブログ村

 

次回のtikTok配信

4月30日(木)12:10

社会の窓 203 右を向いたり左をみたり 五十

5月3日(日) 13:10 生ライブ:テーマ10連発(前半)

5月4日(月) 13:10 生ライブ:テーマ10連発(後半)

5月7日(木)12:10​

社会の声を拾う 4

 

Window of society 20 「灯火の連」~Chain of Lights~

Sound Scenery 191 The Dialogue of Shapes ~形たちの対話~

サオの窓から 9 ~ロシアから~

社会の窓ミニ 9

サオの窓から 1 0~現代のヒーロー~

社会の窓ミニ 10