Lars Danielsson trio - Origo | 全ての音は音楽か

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1.Little jump
2.Daze off
3.Kyrie
4.Mr. Page
5.Descending grace
6.Not afraid of
7.I love you
8.Stop & go
9.White bird
 
Origo/Lars -Trio- Danielsson

 
Lars Danielsson(bass)
John Abercrombie(el. & ac. guitars)
Adam Nussbaum(drums)
 
Recorded at Waterfall Studios - Oslo, December 3 & 4, 1995
Produced by Knut Vaernes with Lars Danielsson.
 
Lars Danielsson Trioのアルバム。
 
試聴はこちら(Amazon.comの作品ページ)
 
1はブルージーで少しファンキーですが、曲自体に哀愁だのなんだのはなく、割と軽く聴けます。2はレゲエっぽいリズム。この辺りまでは個人的に「まあ、こんなものかな」という印象(失礼)なのですが、3からは暗く冷たい感覚が余韻を残すようになり、少しブルージーで跳ねるようなリズムの4においても若干空気感が変わったような気がします。5は不安にさせるような事はないものの、浮遊感のある感じが落ち着きません。何となく物憂げな6。Cole Porterの7はフレーズが出てくるのでわからなくはないですが、何となく聴いているとわからないかもしれません。8は緩めに始まったなと思っていると、次第にフリーな展開になってくるのがスリリング。最後の9はようやく出てきたといった感じで、最後を締めるにふさわしい、センチメンタルで美しいメロディと雰囲気。
 
いくらリズムが跳ねている曲をやろうとも、若干キレたような演奏をしようとも熱があまり感じられないのは、John Abercrombieがいるからとか、Lars Danielssonがスウェーデン出身だからとか、もしくは書いている今日が寒い日だからとか、そんな事は関係ないと思うのですが(やっぱりJohnはちょっと関係あるかも)、このどこか暗く冷たい雰囲気が作品や演奏の魅力だという気がします。
 
ファンキーといっても黒っぽさや熱さとは全く方向性が違いますし、例えば美メロと言いたくなるようなメロディもあまりない(と思います)。しかし、浮遊感と緊張感が同居するような気の抜けない雰囲気が好きな人にはもしかしたらいいかもしれません。
 
知的でクールな人たちが才能の一端を見せたという感じかなと思ったりしたのですが・・・。