Christian Jacob - Contradictions(2006) | 全ての音は音楽か

全ての音は音楽か

色々書いたりつぶやいたり。音楽の話ばかりです。

1.Looking Up
2.Even Mice Dance
3.Dumb Breaks
4.Colors
5.Brazilian Suite
6.Contradictions
7.Rachid
8.13th
9.Memories Of Paris
10.Brazilian Suite No.2
11.My Bebop Tune
 
The Christian Jacob Trio
Christian Jacob(piano)
Trey Henry(bass)
Ray Brinker(drums)
 
All Compositions by Michel Petrucciani
All Arrangements by Christian Jacob
 
クリスチャン・ジェイコブのアルバムで、ミシェル・ペトルチアーニ作品集です。
 
ミシェルに名曲は数あれど、その中でも特に有名で素晴らしい1。すっきりした演奏でなかなか好感が持てます。雰囲気たっぷりに演奏される2。原曲とはまた違うイメージで良いと思うのですが、原曲にあった曲の最後の部分を無くしてしまったのは残念に思いました。勢いのある3曲目。勢いはありますが、抑えられている感じはしました。深遠な響きを感じさせる4はクリスチャンのソロピアノです。沈む夕日をイメージさせるような5。しなやかな演奏です。やや控えめな印象ながら揺らすグルーヴも感じる6。原曲ではシンセサイザーが入ったり、多少にぎやかなイメージ(アルバム全体で)はありましたが、クリスチャントリオのこの演奏はすっきりしていてなかなか良いと思いました。次も名曲(だと思う)の7。親しみやすさが少なくなっている(難解だとは思いませんでした)かわりに上品さが増しているように感じます。曲とアレンジにあった品の良い演奏を聴かせる8。ロマンチックでセンチメンタルな9。ソロピアノです。豊かな自然を感じさせる10。開けた空間ではなく、少し日が差す森の中のような場所のイメージです。そして最後の11はキャッチーでスピーディー。聴く人が皆喜びそうな楽しくテンポ良い演奏です。
 
ミシェルの演奏の印象があるとどうしても意識したり比較したりしたくなってしまいますが、比較するにしてもしないにしても良い内容の作品だと思います。
 
あまり奔放さは感じず、どちらかと言うと控えめな印象がありました。また、曲によっては多少審美的な感じも受けましたが、アレンジや演奏、音色の良さなどもあって嫌なイメージはありませんでした。
 
曲はブルーノート期からドレフュス期の、大体真ん中から後半にかけての選曲になっています。多少意外な選曲もありましたが、結果として楽しめる内容になっていたのでそれも良いと思いました。
 
11曲目のマイ・ビバップ・チューンは先日のライヴでも毎回最後に演奏していましたが、恐らく来春発売のライヴCDにも収録されるのではないでしょうか。
 
そういえばライヴ中、曲と曲の合間に大胆にも携帯電話のカメラで撮っていたおじいさんがいましたが、シャッター音が入ってしまっている場合は聞こえないように編集されるのでしょうね。
コントラディクションズ