Niacin - High Bias(1998) | 全ての音は音楽か

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1.High Bias
2.Birdland
3.Slapped Silly
4.Montuno
5.Revenge
6.Cool To The Touch
7.Darkside
8.It's The Little Things
9.Soul Diversion
10.Who Cares If It's Raining
11.Hang Me Upside Down
12.View From Above
 
Billy Sheehan(bass
John Novello(hammond B3, roland VK-7, fender rhodes, piano, kursweil 2500)
Dennis Chambers(drums)
 
Special Guests:
Alex Acuña(percussion on 2,4)
Rayford Griffin(drums on 9)
Pat Torpey(drums on 10)
Kenwood Dennard(drums on 11)
Chick Corea(fender rhodes on 11)
 
Produced by Niacin
 
ナイアシンのアルバムです。ドラムがゲスト参加している曲はドラムが二人ではなく、デニス・チェンバースは演奏していません。
 
最初のテーマが終わるとテンポが早くなり、曲に緊張感と疾走感が出てくる1。ウェザー・リポートの有名曲の2。 曲名どおりスラップ奏法も使っている3。サウンドのせいか多少薄っぺらい印象もありました。ラテン風の4。曲の後半ではトレードマークの凄いベースソロがあるのですが、音が埋もれ気味なのは残念です。洗練された雰囲気で始まる5は大人の雰囲気でそのままとはいかず、テンポに緩急をつけて面白くしています。6は落ち着いた曲調。テンポの変化や派手なユニゾンなどはありませんが、ラテン風の良い曲に仕上がっています。7はいくらかシリアスな雰囲気。他の曲に比べてダークで冷たい部分も感じるようです。8は平和で安心するような演奏になっています。9は洗練されていて気持ちよく走る演奏が楽しめます。シャッフルの10はブルージーでノリの良いものになっています。爽やかなイントロが耳に残る11。11分半の長い曲ですが、それぞれのソロを楽しむ事が出来ます。日本盤ボーナストラックの12。演奏自体はあまり強く感じる部分はありませんでしたが、垢抜けたブルースのような感覚の曲だと思いました。
 
ロックやベースファンからするとビリー・シーン、フュージョンやドラムファンからするとデニス・チェンバース。超絶技巧ファンもひきつける魅力的なグループです。というよりも、気にするのは主にそういったものに興味がある方かもしれません。
 
そのような方の期待に答える良い内容だと思います。またゲストも豪華で驚きます。特にレイフォード・グリフィンとケンウッド・デナードはよくはまっていると思います。
 
チック・コリアは11曲目にしか参加していません。演奏自体は可も無く不可も無くという印象でしたが、「チックが参加しているから」という理由だけで買うのはやめておいたほうがいいかもしれません。
 
ビリーのベースの音は歪んでいる音が特徴ですが、それはここでも同じです。その音が良いという方もいるでしょうが、聴く方は承知している方が多いと思いますが、潰れ気味の音が気になってしまう方も良く聴いて考えた方が良いかもしれません。
 
ハモンドが途中でしつこく感じてしまうところもありましたが、良い具合に緩急もついていると思いますし、多少曲にバラエティがあるようになっているのも良いと思いました。
ハイ・バイアス/ナイアシン