Grafitti - Good Groove(1993) | 全ての音は音楽か

全ての音は音楽か

色々書いたりつぶやいたり。音楽の話ばかりです。

1.Moonshine
2.Mean Machine
3.Tickle Me
4.Don't You Understand?
5.Good Groove
6.We Ate
7.Do You Think It's True?
8.In Time
9.In The Pocket
 
Dennis Chambers(drums)
Gary Grainger(bass)
Haakon Graf(keyboards)
Ulf Wakenius(guitar)
 
Produced by Rolf Graf & Haakon Graf
 
Grafittiの作品で、作曲は全てHaakon Grafです。
 
キャッチーな1。デニスのドラムとスラップで気持ちよく跳ねるベースが曲を軽快にしています。2はミドルテンポ。スラップを使うところを使わないところを分けてリズムと展開にメリハリをつけています。3も軽快で明るくわかりやすい印象。4はゆったり静かに演奏されます。イントロもそうですが、空間的な広がりを感じるようです。5曲目は明るく軽快に戻ります。ギターの音が聞こえないので、もしかしたらこれはギター抜きで演奏されているのかもしれません。6曲目はゆったり、ブルースのような雰囲気も感じます。イントロでドラムのみが25秒ほど入ります。ただそれは叩きまくり、テクニック全開というようなものではありません。爽やかな7曲目。とてもわかりやすく楽しめます。テンポもミドル~ファストといったところ。曲の終盤ではドラムの手数が増えて複雑になってきますが、ここではまだ全開とはいかないような印象です。8曲目は滑らかで緩やかな1分10秒ほどのイントロが終わると、1分25秒ほどから叩きまくりのドラムが入り、続けて歪んだギターも入ってきます。ギターは弾き始めてからしばらくすると弾きまくりモードに突入します。曲中、2分15秒ほどギターソロがあります。猛烈なギターと叩きまくりのドラムに圧倒される曲です。9はそれまでの雰囲気に戻ったような、軽快でわかりやすいイメージの曲。8曲目が強烈な印象を残してしまったために、最後の曲で息抜き、というか落ち着くような感じになってしまいました。「それまでの雰囲気に戻ったような」と書きましたが、いくらかファンキーな感じもします。
 
全体の雰囲気は軽快でキャッチーなフュージョン。キーボードが何とも軽い印象の音です。軽い=悪いという事ではありませんが、念のため。ベースは割としっかりした硬めの印象。スラップを多用する事によってファンキーさ、軽快さを曲に加えています。デニスのドラムもどこか軽さを感じてしまうものの、物凄い不満を感じるほどではありません。
 
キャッチーでわかりやすい印象はその通りで、事実1,3,5,7はラジオで聴いた記憶があります。
 
軽さが気になってしまう事が多少ありましたが、それも曲の味なのでしょう。気になることはあっても悪い作品だとは思いませんでした。
 
強く推薦はしませんが、フュージョンファンの方は機会があれば聴いてみても良い作品かもしれません。また、ウルフ・ワケーニウスのファンの方(特に歪んだエレクトリックギターの演奏を聴きたい方)は8曲目のためだけにチェックしてみてもいい作品かもしれません。8曲目だけをとりあげてみれば、弾きまくり、速弾きが気になるギターファンの方(ロック・フュージョンファン問わず)にアピールするところはかなり大きいと思います。
Grafitti
Good Groove