個性とは、何だろうか。
その個体特有の性質。
他より秀でているまたは、他より変わってる特長。
個性を伸ばす事は、現在の教育で非常に重視されつつある。
しかし、社会においても音楽においても、
大切なのは、
『個性を光らせること』。
光というのは、闇があって初めて存在できる。
『個性を光らせる能力』=『個性を殺す能力』なのである。
やたらめったら、自分をさらけ出しすぎた演奏は、
見ている人にとって、押し付けとさえ捉えられかねない。
個性を殺すというと、響きは悪いが、
自分の長所を強い光とすると、
反対の漆黒の闇を操ることが出来れば、
光をもっと輝かせて見せる為の、表現や構成が可能になる。
自分を爆発させて、それを際立たせるには、
他に合わせ、同化する能力も必要だということ。
そうすることで、初めて、他とは何か、自とは何かを認識することになる。
そして、他のものに対して自分の何が秀でているか、
他のものに対して自分は何が出来るのかを理解できるようになる。
それが、初めから個性ばかりを伸ばしていると、
協調性のない、押し付けがましい、一辺倒の平べったい音が出来上がってしまう。
激しい表現がしたいなら、より静かなもののエネルギーを感じ取ること、
明るい曲が演奏したいなら、悲しみの感情を表現した曲を聴くこと。
両極にある精神が、とてつもない同一の力を持っていることに気付く。
それが自分の姿であり、真の個性であるのかも知れない。
個性はそれぞれにそれぞれの物を持っている。
大事なのは、個性を殺す方法を知ること。
それが個性を生かす方法なのである。
和太鼓教室おんがくの森代表・坂本新吾
メール ongakunomori1978@gmail.com
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