アーカイブス和太鼓、今日は楽曲のアレンジについてです。
楽曲のアレンジをするときに、いくつかポイントがある。
①編曲
作曲した曲を基調に、表現、時間、楽曲上の強弱、繰り返しによる強調など、
楽曲を編集する。これは一人の作業でもできる。
②振り付け
聴覚意外に、視覚を使って伝えるため、振り付けを考える。
音に合わせ動きを入れると、音が伝わりやすくなる。
場面転換を動きで表現したり、曲のアクセントにも使用でき、
舞台の構成上非常に重要となる。ほんの数センチの動きが音に命を与える。
③掛け声
実は掛け声は古くから、日本文化の中核をなしている。
あらゆる場面で使われ、言葉のリズムを利用した、『和製ラップ』のような、
それそのものが音楽となりうる可能性を持っている。
太鼓の音色のみで、楽曲を構成するよりも、
劇的に表現の幅が広がる。
単純に音色が増えるのもその要因の一つだが、奏者の士気に大きく影響する。
作曲の後、『曲が成長したがる声』を聞いて、
こういったアレンジをしていく。
編曲者のアイデアの見せ所ではあるのだが、
個人的には、作曲者と編曲者が同一であることは、
望ましい状態ではないと思う。
この3つは、単純に考え大別したものだが、
もっと細かく、無限の組み合わせがあるのが現実。
アレンジによって、奏者や曲が生きてきて、
観客へ感動が伝導していく。
ここで間違えば、すべてが台無しになる、という事もある。
非常に繊細なところだが、
一つ一つ、奏者や曲が成長していくところを見るのは、
音楽をやっていく上で最大の楽しみであるのかも知れない。
和太鼓教室おんがくの森代表・坂本新吾
メール ongakunomori1978@gmail.com
電話 08033760407