介護・福祉・バリアフリー関連の書き物は、1995年にフリーライターとして独立して間もない時期から2000年代前半にかけて、多くの実績を残すことができました。ちょうど障害者の社会参加が進み、高齢者人口が増え、公的介護保険が導入されたことと、大きく関連しています。
■書籍
小倉昌男の福祉革命 ~障害者「月給1万円」からの脱出~
○2000年12月6日発売
○発行:小学館(小学館文庫)
○定価/本体533円(税込560円)
○ISBN4-09-405101-5
建野友保の初めての単独自著。あの「宅急便」を生み出した元ヤマト運輸会長で、ヤマト福祉財団理事長を務める小倉昌男さんと、同財団の7年間の活動をまとめたルポルタージュ作品。障害者が働く「作業所」の経営力アップに取り組んだ氏の執念を描いています。福祉関係者はもちろん、一般 のビジネスマンが読んでも、元気が出てくる本。3時間ほどで一気に読める面白さだと思います。版を重ねて4万9000部発行となりました。
10兆円介護ビジネスの虚と実
○1999年8月20日初版
○著/介護福祉ビジネス研究会
○発行/日本医療企画
○定価/2381円
○ISBN4-89041-400-2
第1章、第2章、第7章を取材・執筆しています。自分なりの視点をまじえ、これからの介護市場を担うであろう主だった企業の、介護保険以降を睨んだ動きをレポートすることができました。 この本は出版のタイミングの勝利で、2万部を超えたそうです。
かしこい介護サービスの選び方
○2000年5月10日初版
○著/介護福祉ビジネス研究会
○発行/日本医療企画
○定価/1524円
○ISBN4-89041-419-3
公的介護保険の導入に伴い、行政措置から契約に変わった高齢者介護サービス。これからは、利用者がサービス提供事業者を「選ぶ」ことができるわけですが、じゃあ、どうやって選べばいいの? というチェックポイントをまとめた書籍です。上記『10兆円介護ビジネスの虚と実』が好評につき、第2弾として取り組んだものです。ホームヘルプ(訪問介護)、福祉用具貸与、特定施設入所者介護、住宅改修、短期入所生活(療養)介護の5項目を取材・執筆しました。
らくらくバリアフリーの旅(ムック本)
○2000年4月初版
○発行:昭文社
○定価/1600円
○ISBN4-398-13190-6
旅に出る高齢者や障害者のためのバリアフリーガイド情報を、旅行ガイドブックの大手出版社が初めて出版すると聞き、参加しました。八ヶ岳エリアを取材・執筆。バリアフリーな観光施設づくりが観光振興に役立つことを実感した仕事でした。初版は在庫がなくなり、追刷りになりました。
介護の基本2003 最良の介護用品137
○2003年3月20日発行
○発行/毎日新聞社
○定価/1429円
複数の専門家から聞いたお話をもとに、複数のライターで共同執筆した「介護用品の選び方」の本です。
■雑誌
自然と遊ぶ、夏のアウトドア計画
●WE'LL(ウイル)●1996年夏号
バリアフリー情報誌「WE'LL」での初仕事。障害者4名と一緒に清里で体験したキャンプや、カヌー、ダイビング、ヨットのレポート。全16ページの巻頭カラー特集。
北海道半周ガハハの旅
●WE'LL(ウイル)●1997年夏号
自主提案企画。障害者2人と行く北海道半周旅行ガハハ珍道中。「バリアフリーな施設を選んで行くのではなく、行きたいところへ行くのが旅行だ!」というメッセージを託したつもりです。全10ページの巻頭カラー特集。
旅への扉をノックして
~飛騨高山と白川郷モニターツアー同行レポート~
●WE'LL(ウイル)●1997年秋号
JTBの「ぼらんたび」相乗り企画。
~弱さは力だ~
浦河べてるの終わりなき豊かな日常
●WE'LL(ウイル)●1998年冬号
自主提案企画。北海道の、精神障害者が集まる「浦河べてるの家」に5日間宿泊して取材したルポ記事です。
車いす世界の摩訶不思議(8回連載)
●WE'LL(ウイル)●1998年夏号~1999年8月号
自主提案企画。車いすをめぐる摩訶不思議から、日本の福祉の問題点が透けて見えた連載企画。 大きな反響をいただきました。
(1)近くて遠い「車いす」と「ユーザー」
車いすは選んで買うものではなく、与えられるもの。車いすメーカーにとって、ユーザーはお客さんではないのか……。
(2)「車いす」と「暗黙の了解」
問題だらけの障害者の車いすの制度。暗黙の了解を使ってしか、希望する車いすは手には入らないのか……。
(3)二輪車でやってきた「黒船」
車いす業界になぐり込みをかけてきた自転車業界。古い体質をもつ車いす業界を改革する存在となるのか……。
(4)オーダーメイドの光と影
障害者の車いすは、利用者に合わせてオーダーメイドで作る。だが実際は……。
(5)よりどりみどり?の「車いす」
福祉機器展にずらりと登場した、さまざまな車いす。でも本当は選択肢が限られてしまうのだった……。
(6)「自分に合った車いす」って何?
誰もが口にする「自分に合った車いす」の正体は……。
(7)車いすは主張する ~みんなが知らない「基準外交付」という選択~
車いす選びの最終手段?ともいえる「基準外交付」を受けた人たち、受けられなかった人たちの物語。
(8)介護保険で、ど~なる「車いす」!?
自分にあったサービスを選べる、はずの介護保険導入で高齢者の車いす選びはどうなる。障害者の車いすへの影響は……。
バリアフリーの現場から(7回連載)
●WE'LL(ウイル)●1998年夏号~1999年10月号
自主提案企画。「バリアフリー」という言葉が市民権を得始めたころ、改めて「バリアフリーとは何なのか」を問題提起した連載。
(1)祭りは終わり、「点」は残った ~パラリンピック閉幕1ヶ月後の長野を訪ねて~
障害者スポーツへの関心を一気に高めた長野パラリンピック。お祭りは長野の街に何を残したのか?
(2)点字ブロックは唯一の道しるべか
多くの視覚障害者にとって必須の存在、とはいえない点字ブロックばかりを、このまま増やしていいのか? みんなが糾弾を恐れて書こうとしないテーマ。
(3)進化が見えてきた「車いすマップ」
車いす利用者向けのアクセス情報をまとめた、いわゆる「車いすマップ」の問題点と可能性は?
(4)ノンステップバスよ、どこへ行く?
段差がほとんどなく乗車できるノンステップバス導入までの右往左往。バスの普及・拡大で問題は解決できるのか?
(5)誰が支える?ドア・トゥ・ドアの移動
外出支援の、いわゆる「移送サービス」の担い手として、どこまでボランティアに依存すればいいのか?
(6)新「伊丹駅」から生まれたもの
阪神大震災で倒壊した阪急電鉄・伊丹駅再生物語の背景にあった、本当の「バリアフリー」とは?
(7)身障者用駐車場について考える
車いすマークをつけていれば、身障者用駐車場に停められるのか。身障者用駐車場のマナーが守られない本当のワケは?
ボランティアブームの遺産
●WE'LL(ウイル)●1998年12月号
ボランティアブームはいかにして起こったか? そして、ブームがもたらした正と負の遺産とは? 「ボランティア=美しきこと」の構図が生んだ歪みに焦点を当てた特集です。
~シルバーシートはもういらない?~
阪急電鉄が決断した全国初の優先座席全席拡大から一年、
これは一つのゴールか、それとも通過点なのか?
●通販生活●特別編集号(2000年4月号)
シルバーシート(優先座席)の是非について考えたルポルタージュ3ページ。特別編集号は年6回定期購読者のみ。雑誌「通販生活」との初仕事です。
福祉を育てる「商売っ気」
●福祉チャンネル●2002年2月号(創刊号)
全国福祉情報推進協議会が発行するNPO関係の機関誌。1997年以来関心を寄せ続けている「浦河べてるの家」について執筆しました。
脊髄損傷者が「車いす」から開放される日
●月刊WE'LL(ウイル)●2002年8月号(新装刊0号)
月刊化再スタートの号で、脊髄再生に取り組む最新医療をわかりやすくレポートしました。
バリアフリーノート
●JAF Mate●2002年6月号~2003年5月号まで1年間連載
クルマとバリアフリーをテーマにした一口コラムの連載です。
■Webコンテンツ
歩けない人が歩けるようになる?
福祉ロボットは今
●日経トレンディネット●2007年10月22日掲載
HCR(国際福祉機器展)のレポートです。
■メールマガジン
連載コラム「福祉のスキマ」
●メールマガジン「ふくチャン新聞」●2000年10月末日発行号~2001年7月末日発行号
福祉情報の総合情報サイト「ふくしチャンネル」から、メールマガジンでの連載コラム執筆の依頼をいただき、月末の号で月イチ連載をしました。連載は10回で終了。