私は創業者で、しかもどの会社よりも小さい単位である一人でスタートし、自分たちの器を自分たちの成長と共に大きくしてきました。

 

創業かつスタートがゼロからの良いところは、すべての結果が自分の足跡とリンクするため、実力が付いた分しか前に進みません。

 

だからこそ、すべてのことを掌握し、ちょっとした異変にも気づくというメリットがあります。

 

これは弊社のように社員数30名になるところまでは、スピード感がめちゃくちゃ出ながらも、自分がハンドル・アクセル・ガソリンの給油などすべてを担っているため、実はめちゃくちゃ安全で、ローリスクハイリターンといったことを実現できる可能性は高いと思います。

 

しかし、世の中はそんなに甘くなく、そこから先に進むには、この手法がローリスク・ローリターンとなり、成長が止まってしまう段階が来るのだと思います。

 

よく言われる言葉ですが、

 

 

売上高3億、10億、30億の壁がある。

 

30人 100人 300人の壁がある。

 

 

これは私がまだ体験していない領域もありますが、間違いないことだと思います。この壁をどうやって超えるか?を2019年にチャレンジしようとした矢先に、コロナ禍がやってきてしまい、この壁よりも厄介な壁と対峙せざるを得ない4年間を過ごしました。

 

 

ということで、私たちは正にこの壁にチャレンジ中です。

 

 

ドラッカーさんの著書にこのような文章があります。

 

 

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「我々の事業は何か?何であるべきか?」という問いについて、企業自らが徹底的に検討し、その答えを少なくとも一つは用意しておかないかぎり、上から下にいたるあらゆる階層の意思決定が、それぞれ相異なる両立不可能な矛盾した事業の定義に従って行われることになる。

 

互いの違いを気づきもせず、反対方向に向かって努力を続けることになる。

 

のみならず、それぞれ間違った定義に従って、意思決定を行い、行動することになる。あらゆる組織において、共通のモノの見方、方向付け、活動を実現するには、「われわれの事業は何であり、何であるべきか?」を定義することが不可欠である。

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まさに弊社が直面して、クリアすべき課題がここにあると思いました。自分たちの事業は何か?について、分かりやすい答えを導き出し、全員が腑に落ちるまで伝えることが重要です。

 

 

せっかくなので、もう一つ。

 

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事業の定義は、組織全体に周知徹底しなければならない。これは、組織が若いころには容易である。しかし成長するに従い、その定義を当然のこととし、特別に意識しなくなる。万事が杜撰になり、手軽に済ますようになる。

 

正しいことよりも、都合の良いことを追いかける。考えなくなる。疑問を持たなくなる。答えを覚えていても、問題が何であったかを忘れる。事業の定義がいわば慣習となる。慣習をもって規律に代えることはできない。しかるに、事業の定義はそれ自体が規律である。

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これも弊社が拠点展開をする中で、抱えている課題ともリンクします。

 

 

答えがバチッ!と完璧に分かることばかりでないながらも、このように課題にしっかり向き合うことで答えを探し、自分たちが出すべき成果に対して、現状とのギャップを知り、危機感を覚えることは経営陣にとって大変重要だと思います。

 

 

 

 
この本にも
 
 

 

 

柳井産の書棚名には無数の本があり、本当に重要な本はボロボロになるまで読み込まれていると書かれていました。

 

その100分の1でも、努力をしないと、企業が継続して成長することはできないと思います。学生時代に努力をしなかったことを深く反省しながらも、経営者となり責任もありますので、自分の役割を果たすべく、しっかりと努力をして、超えるべき壁を確実に超えていきたいと思います。