商売の基本は「お客様第一」である


ということは間違いのない事実です。




お客様に支持していただけないと何をどんなに偉そうに言っても企業側の論理は机上の空論になってしまいます。



そこで僕が常日頃大事にしていることは



『お客さんの目の前に商品を提供して、判断はお客様にしてもらう。』




ということです。何でもかんでも商品化するということは資源に限りがあるので難しいですが、少ないリスクもしくはゼロリスクで実施できることは社内で議論をすることよりも、お客様の判断にお任せするほうが確実に結果として現れるので、分かりやすいです。




弊社のイベント部門が他社さんに比べて、数多くの新ツールをリリースすることもNET通販部門で季節やお客様の要望を聞きながら出来るだけ短い期間で多くの新商品を投入するのも、物好きでやっているわけではなく、お客様の判断を仰ぐ機会を増やすほうが自分たちだけで考えるよりも圧倒的に多くの知見を得ることができ、お客様にさらに支持してもらうための改善策や意見を多くもらえるからです。



自分たちに突出した実力がないのであれば、真摯にお客様の声を聞き、お客様の現在持っている要望を一つずつ実現していく以外に僕たちができることはありません。



最近、ある部門のミーティングをする度にケースを変えながらこういったことの大切さを実感してもらいたいと思って発言したり、商品化してテストを繰り返すことを実施しています。



マーケティングの勉強をすることによってヒットを生み出す確率を上げることはもちろんできると思います。


USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門/KADOKAWA/角川書店
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ここにも詳しく書いてありました。



しかし、マーケティングも他のこともすべては最後に成果を出すためにあるものであり、成果を出すためには実際に自分たちが実践の場で勝負をかけなくてはなりません。


この本の中にもありましたが、著者はマーケティングのコンサルタントだけをやってきた人を最後のところでは信用しないそうです。それは実践での本当の緊張感の中で判断をしたことがない人のいうことは信用できないことが多いからという理由でした。



幅50cmの平均台の上を地上30cmのところで5m進めと言われたら誰でも10m先まで落ちずに到達できるが、これが地上100mのところの場合、多くの人が足がすくんで動けなかったり、失敗したりしてしまう。


実践と練習はこれくらい違うもので、実行者と傍観者の差はここにあるということなんだと思います。つまり実践からしか身につかない実力というのはたくさんあるに違いありません。


弊社では何かあるたびに「僕たち民間の会社で働く者は批評家(コメンテーター)でなく実践者でなければならない。批判するよりも批判される存在であれ。」ということを伝えています。


お客様は正直であり、合理的です。だからこそ、できるだけ多くお客様に判断していただく機会を作ることが大事なんだと思います。


その大切さを実感し、そして全員がお客様に判断してもらう機会を作るためにチャレンジをすることはとても大事なことなんだと認識してもらいさえすれば、自ずと今まで以上に業績は上がっていくと信じています。



何事も理解するだけでなく、実践して腑に落ちるところまでもっていく。


これは組織を引っ張っていく人間の大事な役割なんだと思います。