6日に、和歌山の熊野に行ってきた。
ここは、日本に12,3しかない世界遺産の一つである。
正確に言えば、「紀伊山地の霊場と参詣道」として、世界遺産(文化遺産)に登録されているのだが、和歌山県 ・奈良県 ・三重県 にまたがる3つの霊場 と参詣道 (熊野参詣道 、大峯奥駈道 、高野山町石道 )が登録対象で、2004年 7月7日 に登録された。
本宮大社は、もともとは建立以来、熊野川の中洲にあったようだが、明治22年の大洪水で12の社殿のうち、8社殿が流失、残った4社殿が、現在の高台に移築されたものである。
現在の社殿もりっぱな、趣のあるもので、「悠久の歴史」を感じる。
スサノオの尊、をはじめ、天照大神も祭られるなど、神話と融合しており、太陽の使いとされる八咫烏 を神使とすることから太陽神であるという説や、中州に鎮座していたことから水神とする説、または木の神とする説などがある。
と、これ以上書くとボロが出るので、この辺で。
で、その参詣道である、熊野古道のまさに通り道にあるのが、「つぼ湯」。
以前、the SPA 成城 の壺湯のことなどを書いていたが、これはなんといっても世界遺産のつぼ湯である。
さすがに格式があり、周りが木で作られた小屋になっており、また、小さいために順番制。
といっても、村人がいく公衆温泉に併設されているため、入浴料はたったの750円。
前職の同僚で、熊野に移住して農産物加工品の会社を営んでいる、横瀬さんと二人で入浴。
大きさは、たたみ1畳ちょっとくらいで、周りは積み石で、底は大きな黒砂利(硫黄で白く濁っていて上からは見えない)。
二人ではいるのにちょうどいいサイズ。
湯は下から湧き出ているらしく、どこからも流れ込んでいない。それでいて、絶妙の温度。
回りの石も暖かく、ゆっくり浸かっていると、ホントに子宮のなかにいるような安心感。
湯に浸かりながら、二人で、「便利さ」と「幸せ」や、「ないことによって得られるもの」の話などをした。
彼は以前、こんな経験をしたと言う。
真っ暗なレストランの一室に、盲人のウエーターに導かれて入っていく。もちろん、何も見えない。
円い?テーブルらしきところに案内され、椅子に座るよう言われる。
が、本当に椅子があるのか、怖くて腰を下ろせない。
同様に、5人ほどが、盲人に導かれて、なんとか着席。
グラスにワインが注がれ(たぶん)、皆で乾杯することとなる。
が、互いの位置が分からないので、乾杯もままならない。
やっと、どこかでカチンと音が。また別のところで、カチンと。
しばらくしてようやく全員で乾杯。
その後、その状態でしばらく会話する。
やがて、時間が来て、外の明るい世界に出て、初めて互いの顔を見る。
みな、初対面なのに、なんだか古くからの友人のように、親しく感じた。
彼の話はこんな話だった。
つぼ湯にいたのは、たったの30分だったが、とても贅沢な時間を過ごした。