ユエの流れ
今年、加藤和彦さんが亡くなられましたね。加藤さんと言えば、私の世代ではフォークル(フォーククルセダー
ズ)です。「帰ってきたヨッパライ」、「悲しくてやりきれない」、「戦争は知らない」、「花のかおりに」、「青年は荒野を
めざす」などたくさんの曲が、今でも口ずさむことができます。
一枚だけですが、ライブだったかどうか忘れたのですが、アルバムを持っていまして、これらの歌も収録されて
いたと思いますが、はっきりとは覚えていません。 但し、そのLPの中に、たった一つどうしても忘れられない曲
があります。それは「ユエの流れ」という曲です。
加藤さんが作られた曲ではないのですが、まさに加藤さんの声、歌い方だからこそ、いまだに鮮明に耳の奥底
に残っていて、よみがえってきます。
「イムジン河」が発売禁止などで騒がれましたが、この曲も南北問題で揺れていたベトナムを背景にした
歌でした。ユエとはベトナムの古都を流れる川のことと聞いたような記憶があります。
時は、ベトナム戦争末期の中、戦火にありながら恋人を待ち続ける恋歌が、加藤さんの声、歌い方でより
切なく、物哀しさを増長させているようでした。
「流れは月にきらめき、思いは波にゆらめく・・・・・・装い凝らして待てどあの人は来ない・・・・・」
とてもアジアンチックな歌ですが、私のなかでは「イムジン河」にも負けない素晴らしい曲だと思います。
家も何回か引っ越しを繰り返し、私自身、高校を卒業と同時に大阪に出てきたものですから、このアルバムの
行方はわかりません。
叶わぬ夢ですが、もう一度、あの切ない加藤さんの歌声で、この「ユエの流れ」を聞いてみたいと思うのでありま
す。
