お気に入り
海外出張を始めたのは、今から約4半世紀前ごろでした。
当時はもちろんアンカレッジ経由で、時間もかかり、今の飛行機の様に個人用のモニターで、好きな時間に
好きな映画、ゲームを楽しむなんていうシステムもなかったので、もっぱら何冊かの小説を持ち込んで、
読んでいました。乗客の外国人のかたも同じように本を読まれている方がいたのですが、彼らが読んでいる
本の作者をみると、一番多かったのが「ロバート・ラドラム」でした。そういえば海外の空港の書店には、当時
必ずと言っていいほど、ラドラムの本が一番目立つ所に並んでいました。
今でこそ、マットデイモン主役の「ジェイソンボーン」シリーズの原作者として有名ですが、当時は一部ファンを
のぞき、日本ではそんなにメージャーではなかったと思います。(世界的には大ヒットしていました。)
帰国後、とりあえず本屋さんで彼の作品を探しました。そして最初に手にしたのが「暗殺者」、原題は
「ボーンズ・アイデンティティー」です。それまであまり海外小説は読んだことがなかったのですが
これには見事に、はまってしまいました。
ストーリー展開の素晴らしさ、スケールの大きさといいグイグイ引き込まれいきました。お断りしますが、
映画は映画で脚本の素晴らしさで非常にいい作品になっていましたが、原作とは、だいぶ違います。
時代背景が違うので、今の世の中に受け入れられるかどうかは疑問ですが、東西冷戦期の中という
世相にもうまくはまっていたように思います。
その後、彼の作品は全て完読。80年代は彼の作品に夢中でした。
そしてラドラム亡きあとは、ラドラムが生前その実力を高く評価していた「トム・クランシー」の作品が
海外出張の友となりました。特に「レッドオクトーバーを追え」からスタートしたジャックライアンシリーズは
何作も映画化され、ラドラム以上に有名になりましたね。
主演のジャック・ライアン役も、アレック・ボールドウィン、ハリソン・フォード、ベン・アフレックと錚々たる俳優
たちが演じています。映画はベン・アフレックが出演した「トータル・フィアーズ」で終わっていますが、小説は
9・11事件を彷彿させる「日米開戦」を経て、ジャックライアンはアメリカ大統領にまで登りつめます。
最近、特に9・11のテロ事件以降、この類の小説はほとんど話題にもならず、また新作もあまり出なくなりまし
た。スパイ合戦、テロ等に立ち向かうヒーローの活躍はやっぱり、ヴァーチャルだからわくわくもするし、面白い
のですが、小説以上、ヴァーチャル以上のリアルなテロ事件が続く現状では、いたしかたないですね。
今は読みごたえのある長編サスペンスよりも、同じサスペンスでも、どこかホットできるような短編小説を
読むことが多くなりました。たとえばクリスティーの短編集など・・・・・
次回、小説の話題の時は、この短編集について書いてみたいと思います。


