よく、自分の中にある「悪の感情」を打ち消そうとして、
苦しんでいる人がいます。

 

「悪の感情」のうち、
 他人に対するものは、
嫉妬、羨望、憎しみ、怒り、恨み。

 
自分に対するものは、自己否定・自己非難です。

 

自己啓発本や自己啓発セミナーでは、よく、
これら「悪の感情」を抱いたまま生きることは
自分の人生にマイナスを及ぼすものだから、
プラス思考を身に着けようと伝えています。


ですが、これら「悪の感情」と言われるものは、
打ち消そうとしても決して消せることはありません。

 


「感情」は、
自分の中から自然に生まれて湧き出てきたもの。

 

出てきたものを否定しても、
それは臭いものにフタをするようなことにしか過ぎません。

 
それは確かにそこに“在る”ものなのです。
 


否定しても、消えることがないなら、
まずは受け入れてみませんか。

 


他人に対して、また自分に対して、
 悪い感情を持ってしまう自分を認める。

 

弱くていいんです。
 
汚くていいんです。
 

それが、生まれてきて、
生きていくうえで体験する必要があったから、
今のあなたがいるんです。
 


私が大好きな本、
「神との対話」にこんな一文があります。

 


『多くの人は、白とは色がないことだと考えているが、
そうではない。
 
あらゆる色を含んでいるのが白だ。
 

白は、存在するあらゆる色が合体したものだ。
 

だから愛とは感情、
憎しみ、怒り、情欲、嫉妬、羨望などがないことではなく、
あらゆる感情の総和だ。

 
(中略)
 

自分が理解できないことに、
共感できるだろうか?


自分が経験できなかったことについて、
他人を許せるだろうか?』
 



過去、してしまった事を
ずっと後悔しながら生きている人がいます。
 



大切な人なのに、ひどいことを言ってしまった。
 

裏切ってしまった。

 



でも、そのときはそれが精一杯だったのだと思います。
 

「あの時は、なんてひどいことをしてしまったんだろう」

 
あとで振り返って、初めてわかることが多くあります。
 


 

あなたが、まだ未熟だったあの時は、
それしかできなかった。
 


そういう感情をたくさん味わい、
経験をした人こそ、
 他人が苦しんでいるとき、
力になってあげられるのだと思います。
 



自分の心の声を否定したり、
無視したりしないで
しっかり聴きましょう。


 


「聞き上手」は、
相手の話だけではなく、
自分の心の声もしっかり聞ける人。

 
そう思います。