先日、生保の営業マネージャーのコンサルをしていたとき、
こんな話が出ました。
「部下が指示した行動をしない」
「押しが弱い」
「教えているのに、メモしない」
「モチベーションが低い」
「キャンペーンをやっていてとても大事な月なのに、
1件も取ってこない」
などなど。
彼女は、プレイングマネージャーになってから10数年目のベテラン。
営業力は全国数万人の中でもベスト10に入ったこともある、
スーパープレイヤー。
「自分の契約ならいつでも取れる」
と、言うくらいですから、営業力は抜群です。
野球で例えると、
イチロー選手や松井選手みたいなトップ選手です。
しかし、「名選手、名監督にあらず」。
トッププレーヤーが指導する立場になった場合、
気をつけなければいけないことがあります。
「これくらい簡単なことを、なんでできないんだ」
トップレベルの選手には、
部下が手を抜いて、やってないように見えてしまうのです。
その背景は、
「自分と同じようにやればいいのに、
なんでやらないんだ!できないんだ!」
このように、自然に高いレベルを、
相手に期待してしまうのです。
■持ち味を活かせ
部下は、上司から見ると、足りないところだらけ。
あれもこれもできてない。
自分と比べれば、なんで…と、
優秀な人ほど、
そのギャップに苦しんでしまうようです。
人はそれぞれ、持ち味が違います。
・ミスばっかり
反対に
・スピードが遅くて不器用だ
そんな人は言い換えれば、
・ミスが多い=スピード重視で臨機応変に動ける。行動力がある。
・スピードが遅い=ミスなくじっくり丁寧な仕事をする。
一件一件、お客様との関係を密に築く。
ということにならないでしょうか。
短所・欠点は、簡単に長所に変わります。
欠点を直すのは大きなエネルギーが要りますし、
なかなか変わらない。
短所や欠点ばかりに目がいって
そこを責める指導では
部下のモチベーションも下がるばかりです。
一見、短所・欠点と思うところは
実は大きな長所かもしれません。
そしてそれを活かすも殺すも、
指導者次第。
部下の長所を活かすマネジメントができるといいですね。