「リーダーシップのある人」というと、
どんな人を思い浮かべますか?



みんなを先導する人。
頭の回転が速く、話の上手な人。
能力が他の誰よりも長けている人。


いずれもリーダーシップに大切な能力かもしれません。


ですが、リーダーが忘れてはいけない
もっとも大切なことは
「聞く耳」を持つことです。


パナソニックの創業者、松下幸之助氏は、
常に人の話に耳を傾け、意見をもらったと言います。

お客様はもちろん、社員の声も大切にしていました。


「あんたの意見はどうか。私はこう思うんだが」
と、常に人の話を聞こうとしたそうです。


 

有名な歴史上の人物、聖徳太子は、
別名、「豊聡耳」と言うそうです。

「豊聡耳」(とよとみみ)とは、
「豊かな耳を持つ」=「人の話を聞き分けて理解することに優れている」
という意味です。

聖徳太子は村人からとても頼りにされていて、
一度に10人もの人から相談を受けた、
という話は有名ですよね。

実際は10人から一度に相談を受けて答えを出したわけではなく、
10人全ての話を聞いた後に、
的確な助言を残したという説が有力なようです。

そのことから聖徳太子は、
尊敬の念を込めて「豊聡耳」と
言われるようになったようです。


 


人望のある人物というのは、
例外なく、「聞き上手」であると、私は思います。

自分の意見ばかり押し通す人より、
こちらの話をきちんと聞いてくれる人のほうが
頼りになるし、
なんでも相談しようという気持ちになるのではないでしょうか。


私自身、
会社員の時代に様々なタイプの上司と出会いました。



思い起こすと、聞く耳を持っている上司は、
いろんな人から頼りにされていましたし、
そういった上司の下では
私自身も安心して
最高の精神状態で
仕事に打ち込むことができていました。

 

能力はあるけど、ワンマンで人の話を聞かない上司は、
みんなから恐れられるだけで、
信頼は得ていませんでした。

その結果、チームワークは悪くなり、
成績も良くない、
リーダーだけが数字を取っている、
という状況に陥っていました。


 

あなたがリーダーシップを発揮したいと思うなら、
これからもし役職などについて部下を持つようになったなら、
ぜひ「聞く耳」を持って
仕事にあたっていただきたいと思います。


部下の話を聞く時間。
お客様の話を聞く時間。



それらは決して無駄な時間ではなく、
相手にとっても、あなたにとっても
数えきれないほどの恩恵を授けてくれる
大切な時間なのです。