人の脳は、「他人と仲間でありたい」
と願う本能があるそうです。
仲間と一緒に力を合わせているときこそ、
リラックスして本来の力を発揮できる。
一方、もう一つの本能として、
人間には自己保存の本能があります。
相手を敵だとみなした瞬間、
人の意識の奥底で自分を守ろうとする自己保存の本能が働く。
すると無意識に身体が委縮して、
本来の実力を発揮できないそうです。
脳神経外科医で日本大学大学院教授の林成之先生は
こう述べています。
最大限にパフォーマンスを発揮するためには、
できるだけ自己保存の本能を刺激しないこと。
そのためには相手を敵ではなく味方と認識すること。
林先生は、
北京オリンピックの日本競泳陣の指導を行っていたこともあるそうです。
そのとき、選手に投げかけたのは、
「ライバル選手を敵と思わず、
自分を成長させてくれる大切な仲間だと思うこと」
「勝ち負けではなく、『勝ち方』を意識すること」
という言葉だったそうです。
目標達成している人、成功する人というのは、
他人の喜びを心から祝福します。
そういえば、あのタイガーウッズ選手も
ライバル選手との優勝争いの際、
相手のパットのときは、
「外せ!」ではなく、
「入れ!!」と願うのだという話を聞きました。
ライバルを敵ではなく、「自分を成長させてくれる仲間・味方」
と心から思っている証拠だと思います。
自分が勝つのももちろん嬉しいけど、
他人が勝つのを見ても嬉しい。
そういう考え方が、
自分の能力を最大限に引き出すことに繋がるんですね。
他人の幸せや、
ライバルの成功、成長を
心から喜びましょう。