☕ 最近の院長のよもやま話
― ダウンタイムと「間」―
10月になりました。
9月は本当に雨の多い月でしたね。天候が安定せず、心身ともに少しつらかったという方も多かったのではないでしょうか。
10月に入り、ようやく「秋晴れ」という言葉が似合う季節になってきました。
最近は、秋をゆっくり味わう間もなく冬になってしまうように感じます。今年は少しでも、気持ちのいい秋を楽しみたいものですね。
さて先日、Netflixで『ダウンタイム』というドラマを観ました。
美容医療をテーマにした作品なのですが、これがなかなか面白く、すっかり見入ってしまいました。
私自身、「ダウンタイム」という言葉を、このドラマを観るまでほとんど意識したことがありませんでした。
美容整形などの施術後、腫れやむくみなどが落ち着き、日常の状態に戻っていくまでの回復期間を「ダウンタイム」と呼ぶそうです。
ドラマを観ながら、私はふと、
「これは整体でいう“間”にも通じるな」
と感じました。
私たちが肉体を持って生きている以上、身体には「虚」と「実」があります。
「実」のときは、外へ向かって活動する時間。
そして「虚」のときは、身体を休ませ、内側を整える時間です。
私たちはどうしても、「元気に動けること」「前へ進むこと」を良いことだと考えがちです。
しかし私は、動けないとき、休んでいるとき、何も進んでいないように見える“間”こそ、とても大切なのではないかと思っています。
ドラマに登場する人たちも、整形後のダウンタイムの中で、さまざまな心の葛藤を経験します。
そして、その時間を乗り越えていくことで、外見だけではなく、心にも変化が生まれていきます。
特に印象に残ったのが、仲里依紗さん演じるカリスマ美容外科医・遠山凜が、自分自身の大きな壁に直面する場面でした。
その壁を越えたときに見せる表情を見て、私は、
「人間が“虚”を越えて、新しい自分へ向かう瞬間とは、こういうものなのかもしれない」
と感じました。
悩んだり、立ち止まったり、思うようにいかなかったり。
そんな時間は、できれば早く終わってほしいものです。
けれど、その「間」に自分自身と向き合うことで、問題を一つ乗り越え、心が成長し、時には魂の成長につながっていくこともあるのではないでしょうか。
身体も同じです。
動くことと休むこと。
実と虚。
そして、その間にある「間」。
どちらか一方だけではなく、この繰り返しの中で私たちの身体は整っていきます。
🌿 そして10月は、「整える秋」へ
夏の暑さが落ち着き、朝晩には少しずつ冷えを感じるようになる10月。
こんな季節の変わり目だからこそ、無理に身体を動かして「頑張って整えよう」とする必要はありません。
先ほどの「ダウンタイム」の話と同じように、身体にも立ち止まって調整する時間が必要です。
そこで今月は、
「頑張るセルフケア」ではなく、身体の声を聞きながら行うセルフケア
を意識してみましょう。
ポイントは3つです。
① 冷えを感じる部分をやさしく温める
身体が「冷たいな」と感じるところがあれば、まずは温めてみましょう。無理に何かをする前に、身体が緩むための環境をつくります。
② 腰は、痛みのない範囲で小さく動かす
大きく動かす必要はありません。「気持ちいいな」と感じられる程度の小さな動きで十分です。
③ 首や肩は、力を抜くことから
首や肩がつらいと、つい揉んだり伸ばしたりしたくなります。しかし、その前に一度ゆっくり息を吐いて、肩の力を抜いてみてください。
身体を良くしようと頑張りすぎるのではなく、
温める。
小さく動かす。
力を抜く。
秋の身体には、このくらいの優しい刺激がちょうどいいこともあります。
「調子が悪いから何とかしなければ」と焦るのではなく、
「今は身体が整うための“間”なのかもしれない」
そんなふうに自分の身体を見てあげてください。
この秋は、身体の「虚」と「実」を感じながら、ゆっくりと冬への準備を始めていきましょう。
院長 立石陽司
整体師・養成学校
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