私には3つ上の姉がおり、姉とはいい関係で仲良くしてもらっています。先日、久しぶりに実家で話す機会がありました。姉は薬剤師をしているので、まだ進路がはっきり決まらない娘の進路選択の参考に、この機会にいろいろ聞いてみました。
私の記憶では姉は高校生になってから薬剤師を目指し始めたので、何がきっかけだったのかと聞いてみました。 化学が好きだった姉は、友達が持っていた進路選びのガイドブックの中に薬剤師について書かれてあったのを読んで、そこで初めて薬剤師という仕事を知り、目指すことにしたそうです。うちは両親が中卒と夜間高校卒だったので、大学入試にはまったく無知で関心もなく、まして女子は大学など行かなくてもよいという考えだったため、姉は薬剤師になるために大学へ行きたい!とかなり強く主張したそうです。
しかもうちは大学に行くとしても経済的に国公立しか無理だったので、姉は隣県の国立薬学部を目指しました。私の記憶にあるのは、並々ならぬ「絶対受かる!」という強い気持ちで必死に勉強し、受験に向かっていった姉の姿です。メンタルの強さは相当なものがあったと思います。 母からは、地元の公立短大を出て産休先生になるように勧められていたそうで、姉はその公立短大と国立大学と2校だけしか受けさせてもらえず、落ちたら短大へ行くという約束で臨んだそうです。
姉は1人で前日に現地入りしたものの、下見をする心の余裕がなかったそうです。その分、わずかな時間でも勉強したいと。翌日、地図を片手に大学へ向かいますが、なんと乗るバスを間違えてしまいます。バス停で、同じような年頃の人たちが乗っていくバスがあり、自分と同じく大学受験だろうと思って乗ったら、なんと着いたのは大学ではなく自動車学校だったそうです。当時はスマホもありません。姉は必死でタクシーを拾い、事情を説明して急いでもらいます。タクシーの運転手さんは、一方通行の道路をバックで進むという荒技も使って、急いでくれたそうです。着いたときには20分遅刻で会場に入れてもらえて、数学の解答時間が短くなってしまったそうです。それでも、「絶対受かる、私が受からなくては誰が受かるのか!」と気持ちを奮い立たせて解答したと。
そして、姉いわく「当時、周りの人は誰も受かると思っていなかった」国立大薬学部への合格を果たしました。このあたりの話は初めて聞きました。 その後、大学入学後の勉強も国家試験への勉強は大変そうでしたが、卒業と同時に無事に薬剤師国家試験も合格して、今も現役でバリバリ働いています。
「薬剤師って資格としてどう?」と聞くと、「いいよ、是非おすすめするよ」と言っていました。結婚して一旦やめていたけれどすぐにまた再就職も出来たし、夫が転勤になっても別のところでまたすぐに就職先も見つかるから、一生どこでも仕事は続けられるよ、と。
そして、「私は高校生になるまで薬剤師という資格も知らなかった。(親からは大学も行かなくていいと言われていたくらいですからね)。もっと早くいろいろな道や職業や資格を知りたかったと思う。だから子供の選択肢を広げるような情報や機会は、親が与えてあげないといけないと思っている」とも言っていました。
姉のように、「この職業に就きたい、将来これがやりたいからこの大学に入りたい」という強い目標があると入試にも強いですね。息子は好きな学問があり、〇〇大学〇〇学部と志望がはっきりしており、勉強も頑張っています。娘にもそんな目標がみつかるといいなと思います。

