前回取り上げた共通テストリサーチの学力分布ですが、これを見ていると色々なことがわかります。
ただし、まず、大前提として、多くの生徒が予備校や高校を通してデータを提出しているはずですが、受験した全員が出しているわけではありません。
そして、その点数も「自己採点」ですから、実際の点数とは違う場合もあります。自己採点がいい加減な人や、マークミス、故意に点数を盛る人ももしかしたらいたかも知れません。
そしてもう一つ、リサーチに第一志望として出した大学とは受験校を変更する場合が多々あるので、リサーチの段階での出願予定人数と、実際の受験者数とは違ってくる、ということです。もちろん判定はそれも踏まえて出しているはずです。
前回出した分布表を見ても、受験生の変動がわかります。興味深いので深掘りしてみました。この地方大学は、いくつかのサイトで調べたところ、大学を入試の難易度で5つにランク分けした場合の、ちょうど真ん中、上位国立大学に分類されていました。
共通テストの結果や自分の自信度から、難関国立大学→準難関国立大学、準難関国際大学→上位国立大学というように、志望校を変更する、元々その志望校であった人からみると、「降りてくる」と言いますが、この大学の場合、降りてきた人はどのくらいいたのでしょうか。
(※娘の受験したところではありません)
赤枠で囲った出願予定者に対して、赤字で書き加えたのが、このデータによる実際の受験者数の累計です。数を見比べて見てください。共通テスト1位の380点台の人は、リサーチの段階ではこの大学を志望していなかったことがわかります。361〜352点台の人も予定の段階では出していなかった人達です。リサーチではA判定の人は15人ですが、受験の段階では28人に増えています。ここならA判定と降りてきたのでしょう。そして合格をさらっていっています。募集人員は60人とありました。リサーチの段階でちょうど定員ぐらいの順位と思っていても、実際は89人に増えているのです。
じゃあ「合格ライン(※ボーダーではない)」はどこなのかと、ベネッセの方で過去3年のデータも見ましたが、リサーチで60位になる点数が合否の分かれ目、それ以下では合格はほぼいませんでした。リサーチの段階で「定員内に入っていると判定の出る点数」の受験生の中での勝負になっているのです。リサーチで61人だったラインの、実際の受験生は89人に増えているので、リサーチの段階でギリギリ定員の順位では、受験の段階では約30人オーバーの順位に下がってしまっています。二次試験では定員内順位キープどころではなく、30人近く逆転しないといけないという位置になり、リサーチで定員以内と出ても実際はそれ以上の人数が受験して、31人が不合格に。
考察: この大学学部の場合、定員60人に対して、定員順位内にリサーチ後に28人が増加。共通テスト得点順位61位は89位に後退。
出願者数がリサーチ時の志望者数と変わらなくても、中身は変わっている。リサーチを見て変更した受験生達は上位に食い込んでくるので、最上位でなければ押し出され、リサーチ時の順位より下がっていくと思った方が良い。
バンザイシステムなどの判定ツールで、志望定員内の順位と出た場合に、いけると判断して出願先を決める人が多いのでしょう。
D判定内に人が増えるので、やはり合格点付近は1点勝負になっている事を改めて感じました。


