神殿の谷(Valle dei Templi)は、シチリア島南部アグリジェントに残る考古遺跡である。マグナ・グラエキアの芸術と建築に関する最高傑作の部類に属する遺跡群で、シチリア島の観光名所というだけでなく、イタリアの国定史跡にもなっている。1997年には、ユネスコの世界遺産リストに登録された。
コンコルディア神殿の前には、現代美術アートの、
ギリシア神話に登場するイカロスのブロンズ像があります。
ジュノーネ・ラチニア(ヘラ)神殿(Giunone Lacinia)
神殿の谷の東端にある標高120mの丘の上に立つ遺跡。紀元前460年頃に建造されましたが、カルタゴの進攻と中世に起きた地震の被害で全壊し、現在は25本の柱と柱の上の横部分のみ形を留めています。ここから南を向くと、遺跡群と地中海が織り成す観光を忘れるほど美しい景観が広がっています。全ての神殿を周った後は、同時期にいくつもの神殿を立てたギリシャ人の情熱とスキルの素晴らしさを体感することでしょう。
神殿の発掘や修復の大部分は、考古学者ドメニコ・アントニオ・ロ・ファゾ・ピエトラザンタ(Domenico Antonio Lo Faso Pietrasanta, 1783年-1863年)の尽力によるものである。彼はセラディファルコ(Serradifalco)の公爵(1809年-1812年)だったことがあるため、「セラディファルコ」という名でも知られている。
「神殿の谷」と呼ばれるけれども、「谷」という語は不正確で、アグリジェント郊外の尾根に存在している。
アグリジェント州立考古博物館