冷戦時代に起きた史上最悪の二重スパイ事件をガイ・ピアースら豪華俳優陣出演で描く本格サスペンス。20年間以上、国家や家族、親友さえ騙したキム・フィルビーとは?

アントニー・ブラント卿もソビエトのスパイであったことがアメリカにも知られたことをリリーから聞かされたニコラスは、アントニーにスパイであることを知っている旨を暗に教えて泳がせる。そんな中、CIAのジェームズ・アングルトンから情報共有を持ちかけられ困惑するリリーは、後で彼がキムにCIAの情報提供者としてモスクワから連絡すると騙され続けていると知る。一方、キムはKGBで尋問を受け……。

出演

役名役者名
キム・フィルビーガイ・ピアース井上和彦
ニコラス・エリオットダミアン・ルイス根本泰彦
リリー・トーマスアンナ・マックスウェル・マーティン山像かおり
サー・ロジャー・ホリスエイドリアン・エドモンドソン玉野井直樹
セルゲイ・ブロントフカレル・ローデン山岸治雄

スタッフ

  • 原作
    ベン・マッキンタイアー「キム・フィルビー かくも親密な裏切り」(中央公論新社)



年数が戻ったり進んだりしながらの展開で時系列が、真剣に観ていないと分かりにくく、真剣に観るには画面が暗すぎる上に展開もそう面白くない。

派手なスパイモノではなく、二重スパイだったキム・フィルビーのロシアへ逃亡するあたりを描いているので、具体的なスパイ行動がなく地味。

ガイ・ピアースは年齢的に老けたからか、個性であった顔つきが普通になっていた。

主役はダミアン・ルイスで、彼の個性は歳を重ねても消えようがない。


今回なぜ記事にしたかったかというと、ニコラス・エリオット(ダミアン・ルイス)に、最後にキム・フィルビーにベイルートに会いに行った時の実情を検証捜査するために抜擢されたMI 5のリリー・トーマスを演じたアンナ・マックスウェル・マーティンの演技力に感銘を受けてしまったから。

実は彼女いつも上手い。

美人ではなく派手でもないので、注目を集めにくいだろうが、こういう人を見るにつけ、イギリスの俳優層の厚さを思い知ることになる。

時代物で拡大公開されていたものにも出ていたと思うけれど、私にとって一番印象に残っていたのは、ドラマ「ライン・オブ・ビューティ」で、超冷静で嫌味に見える感じの悪い内部監査役で登場した時の行き詰まる尋問の時の様子。

憎まれ役を演じても上手すぎ!


当時の様子




今回のドラマ



とにかく、全く美人じゃないのに、唸るほど上手い。


ただ、それを言いたかっただけです。

どこかでお目にかかったら、ご注目あれ。


❤︎