「プラン75」


日本。

75才になると自分の意思で、死を選ぶことができるシステムになっている。

主演、倍賞千恵子。

これ、心底思いましたが、妹の倍賞美津子だったら、ガラッと印象が違って、ダメだっただろうなと、最初から感じた。

倍賞美津子には、知性が感じられないから、生きるか死ぬかの静かな選択ができるような人ではなく、ただの庶民的なオバハンの話になってしまい、この作品の雰囲気に合うとは考えにくい。

海外の俳優でいうなら、シャーロット・ランプリングのような人に演じて欲しい。


75才というと、まだ生きる能力が残っているのに、生きる手段が見つけづらくなり、死ぬことにする人もいれば、家族がいて孫の面倒を頼まれたりして、生きる環境があるのに突然死する人もいる。

年齢を重ねると、年齢の数値と生命力(若さともいう)の一致が、簡単には見極められない。

個人差が大きいから、75才なんていう数字を出せる基準がないように思う。

もちろん無理強いではないけれど、こんな制度が現実にできたら、怖い。


でも、日本には姥捨というものもあったし、ありえない世界でもないし、否定してもいけない理由がこじつけられそうで、多くの人が洗脳させられるかもしれない。

若い世代の苦しみは、自分の娘たちの世代のことを考えても、理解できるし、老人が社会の重荷になっていないとは言い切れないものがあるから、辛い。


それを選択して亡くなった叔父を、やはりきちんと火葬埋葬したいと、死体を盗み出す甥のくだりも、そういうことを受け止める役割をしている環境なので、感じるものが強かった。


最後のシーンも良かった。

決して希望が見えたなどと簡単な表現では終わらせられないけれど。


❤︎




「ナイブズ・アウト グラス・オニオン」


作品の半分以上過ぎるところまで、退屈で何度も途中で観るのをやめて、やっと見終われた作品。

前作と基本的には運び方が同じ。


マジック・ショーのような派手な舞台を備えてはいるけれど、アガサ・クリスティ作品のような古典的な展開の作品。

今時のミステリーではない。

最後に探偵の謎解きで終わる作品なら、ドラマの「ポワロ」や「ミス・マープル」の方が面白い。


出演しているとは知らなかったヒュー・グラントが一瞬顔を出すところが私としては最高に嬉しかったシーン。


ダニエル・クレイグは、彼が20代のイギリス・ドラマ時代から見ているので、007は確かにクレイグの代表作だけれど、他にも何作も好きな作品がある。

だから、私個人の感想としては、この探偵ものをシリーズ化する以外にも、もっと攻めた作品に出て欲しいかも…


❤︎



後日書けたら感想を書く予定。


「リコリス・ピザ」


「天才ヴァイオリニストと消えた旋律」


「僕の巡査」



ここからは

最新作の「パリ13区」のWOWOW放送を記念しての、ジャック・オディアール特集作品。


好きな監督という印象が強かったわりに、観たことがあるのは、

「リードマイリップス」と「君と歩く世界」くらい?だったのかな…

後日感想書きます。

まとめ感想になるかもしれないけれど。



「天使が隣に眠る夜」

「真夜中のピアニスト」

「預言者」

「君と歩く世界」

「ディーパンの闘い」

「パリ13区」


❤︎