解説&ストーリー

これが長編デビューとなるエメラルド・フェネル監督が自ら脚本も手掛け、アカデミー脚本賞をはじめ数々の映画賞に輝いた衝撃の復讐サスペンス。

夜ごとバーで酔ったフリをしては近づいてきた男たちに正義の裁きを下す元医大生のヒロインによる謎めいた復讐劇の行方を、過激なブラック・ユーモアを織り交ぜスリリングに描き出していく。

主演は「17歳の肖像」「わたしを離さないで」のキャリー・マリガン。共演にボー・バーナム、アリソン・ブリー。
 
元医大生のキャシー。
かつては輝かしい未来が約束されていたはずの彼女だったが、ある事件をきっかけに医大を中退し、今ではカフェの店員として平凡な日々を送っていた。
その一方で、夜ごとバーに繰り出し、泥酔したフリをしては、良からぬ企みで寄って来た男たちに容赦なく鉄槌を下すという過激な行動を繰り返していた。
そんなある日、カフェで大学時代の同級生で小児科医となったライアンと偶然の再会を果たすキャシーだったが…。   (allcinema)


感想

適当に予約録画した作品を、空き時間に、なんだったかも分からず、誰が出演していたのかもわからない状態で観るので、こちら、最初に男性たちの目を捉えている泥酔したパンチラの女性がキャリー・マリガンだということにも気づがなくて、びっくり仰天!

え〜!どういうこと?どういう話?

そんな感じで、良からぬことを考えて、酔った彼女をお持ち帰りした男性たちが、ことに及ぼうとするときに、実は全然酔っていないキャシーが精神的にキツーいお仕置きをするという場面が続く。

え?これってプロミシング・ヤング・ウーマンの爽快な成功物語ではないの?
と、慄きながら観続けると、そんな彼女も、彼女が働いているカフェを訪れたライアンという、かつて医大で一緒に勉強していた若い医師に出会う。
男性不信のキャシーが簡単にライアンに心を開くわけはないんだけれど、彼が何度かカフェに通ってきて、だんだんとその人となりがわかってくるうちに、親しくなっていく。
家に招待して、親にも紹介する。
そこから、まだ、明るい未来が開けていくのかと期待する私は、アホほど楽観的!

そんな簡単な話ではありません。

医大をやめたのは、彼女だけではなかったんですよね。
小さい頃から親友で、同じ医学部で成績優秀だった2人のうち、親友の方が、名家の男子学生に、他の男子学生も見ているところでレイプされ、それを当然大学にも訴えたにもかかわらず、不問に付されたという経緯があった。

親友は死んでしまい、男性全体に復讐をしていたキャシーは、結婚式を翌日に控えた新郎である主犯の男性のバッチェラーパーティに入り込み、一番果たしたかった復讐に取り掛かる…

解説にブラックユーモアとあったけれど、まあ,確かに、そういうテイストは少しは感じるけれど、これはそんな簡単な話ではなかった。

親友の復讐のために、そこまでできるのか、そこまで、自分の全てを捨てて、復讐できるのか⁉︎

悲惨な出来事であるのを、そう言われれば、鑑賞後感も告訴型の悲壮感をミニマムに抑えているという点で、やはりこれをブラックユーモア的な描き方というのだろう…

え、え〜、しかし鑑賞後感良くはないんですよ。

もしかしたら、これからご覧になる方もいらっしゃるかもしれないので、最後までは書きませんが、確かに何も知らずに観たら、え〜!え〜!え〜!って感じでしたので、良い脚本だったのかもしれません。評価されるべき作品なのかもしれません。

いや〜、キャリー・マリガン、頑張りましたね。

❤︎