0713 村上春樹「人喰い猫」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

文学つぶやきアーカイブスPART2

その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

こまめにレコード店をまわり(中略)少しずつ数を増やしていった。彼らの残した演奏の多くは決して一流とは言えない種類のものだった。でも僕はそれらのレコードが伝える独特のインティメートな空気を愛した。世界中が一流のものだけで成立していたら、それはきっと味気ない世界に違いない。(村上春樹「人喰い猫」新潮社)