0616 松浦寿輝「ミステリオーソ」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

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その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

ジャズはもとより音楽そのものがすうっと遠ざかってしまってずいぶん経つ。(中略)音楽っていうのはやっぱり心に余裕がないとね。大袈裟に言えば、魂との対話だからなあ。作曲者や演奏者の魂とだけじゃない、自分の魂ともしんみりと心行くまで対話を交わす、贅沢な時間のことだから。(松浦寿輝「ミステリオーソ」講談社)