0602 笠井瑠美子「本も生きている」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

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その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

製本所では本は出来たそばからパレットに積み上げ一番上に木板を乗せて一晩寝かせる。(中略)製造工程で本には接着剤という名の水分がたっぷりと含まれる。だから重しをしながら乾かしていく時間が必要だ。わたしたちは本が紙でできていることを時々忘れてしまう。(笠井瑠美子「本も生きている」「図書6月号」岩波書店)