0429 久世光彦「はじめに芝居ありき」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

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その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

昔、森繁さんのアップばかり撮って叱られた。なるべくゆるいサイズで俺を撮れ。できれば全身を撮れ。顔だの表情だのは人間のほんの一部でしかない。俺は首筋でも指の先でも膝や踵でも、いつだって生きた芝居をやっている。その通りだった。(久世光彦「はじめに芝居ありき」新橋社)