0315 村上春樹「騎士団長殺し」私は首を振って読書に戻った。(中略)どれだけ考えたところで結論が出るわけではない。もともとピースが揃っていないパズルを解こうとしているようなものだ。しかし考えないわけにはいかなかった。私はため息をつき、本をテーブルの上に置き、目を閉じてレコードの音楽に耳を澄ませた。(村上春樹「騎士団長殺し」新潮社)