0313 筒井康隆「カカント」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

文学つぶやきアーカイブスPART2

その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

青山監督は一シーンを撮るのに十分間は考え込む人で(中略)その間じっと待っていなくてはならなかった。一昨年、五十七歳の若さで亡くなったが、残念でならない。そもそも俺の役に困っていた彼が文壇パーティでスピーチする俺を見て「あっ、この人だ」と思ったそうだ。(筒井康隆「カカント」「ちくま3月号」筑摩書房)