0407 野谷文昭「エッセイ」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

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その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

偉大な読者であるボルヘスは、書物についてしばしばコメントしているが、物にすぎない本を読者が手に取るとそれは甦ると彼は言う。本書を手にして開いたとき、いつにも増して、本とそこに書かれている人物たちが甦り、彼らと一緒にいるという感覚を味わったのだった。(野谷文昭「エッセイ」「読書4月号」岩波書店)