0316 吉田健一「飲む場所」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

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その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

はせ川は今もあるが三十間堀はもうなくて、春さんにぶつ切りの蛸を頼むような仲秋名月も銀座で見ることは稀になった。昔はよかったのではなくて実に簡単に過ぎ去ったのである。(吉田健一「飲む場所」中公文庫)