0222 吉田健一「酒、肴、酒」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

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その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

一般に酒の肴であることになっているものを酒抜きで熱い御飯と一緒に食べると直ぐに解ることで、例えば烏賊の黒づくり、筋子や蟹などの塩辛、各種の漬けもの、それからこのわたに至るまで御飯さえよく炊けていて熱ければ、それに添えてこんなに旨いものがあるだろうかと思う。(吉田健一「酒、肴、酒」中公文庫)