0209 山本夏彦「笑わぬでもなし」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

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その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

いたる所にあって、いたる所で買えるのは便利だが、その代り我々はわざわざ買いに行く楽しみを失った。栄太楼本舗が、日本橋にあることを知る人は稀である。知る必要がないのである。山本海苔店が、同じく日本橋にあることを知る人は稀である。(山本夏彦「笑わぬでもなし」文春文庫)