0101 吉田健一「二日酔い」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

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その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

鰻の蒲焼きが食べたくて仕方がなくなっている。(中略)どんなものでもいいという訳には行かないが、とにかく、鰻の蒲焼きらしい味がするものならば何でもいい。注文を付けるならば、あの昔の赤や青の模様がある大きな丼に入った鰻丼だったらばと思うと、どことなく夢心地に誘われる。(吉田健一「二日酔い」光文社文庫)