1031 吉田健一「本のこと」 | 文学つぶやきアーカイブスPART2

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その日手に取った本の、印象に残った文章を書き留めています

我々を楽ませてくれるやうな本は一度でその楽みが終るものではない。ただそれだけの目的で書かれたものは別であるが、本と呼んで差し支へないものは何度でも繰り返して読めて、さうすることが我々が生きてゐることに味を加へ、それが本を読む楽みといふものなので(中略)ある。(吉田健一「本のこと」中公文庫)