メッセージ『パパがお空へ行って1年』 | ワンライフプロジェクトのブログ

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平成18年(2006年)に 福岡県筑後市で 『ワンライフプロジェクト』 という活動を立ち上げました。
『たったひとつの命だから』この一行の言葉にあなたは何とつなげますか?
 

パパがそらへ行って1年

 

主人を亡くして1年が過ぎ 私も一歩を踏み出したくてペンを持っています。

 

昨年の9月 ガンと闘った主人が遠い世界へ旅立ちました。

あれから1年 1年もたつというのにこの1年間を思い出すことが出来ません。

それほど 私は空っぽの生活を送ってきました。

私の両親・主人の両親・友達・同僚・・沢山の人に支えられながらも 何度二人の娘と共に主人のところへいこうとしたか分かりません。

 

先日、年中の娘が手を切りました。

持っていたのはピーラー。

咄嗟にひとつ年上の長女を叱りました。

「なんで勝手に台所で遊ぶの!ランに怪我までさせて!」と大きな声で怒鳴りました。

 

長女はうつむいてピーラーを握り締めて静かに泣いて謝りました。

ふと 娘の横に置いてあるボールに目をやると ピーラーで皮をむいたじゃがいもが3個入っていました。

もちろんそのじゃがいもはデコボコでした。

手馴れていない娘たちが剥いてくれたものですから。

遊んでいたのではなく 料理をしてくれていたのだと気付きました。

「お姉ちゃん、料理をしてくれようとしたの?」と尋ねると

怪我をした下の娘が答えました。

「あのね ママが喜ぶように カレーを作ろうってお姉ちゃんが言ったの」

この言葉を聞いて、私は二人の娘を抱きしめて謝りながら泣きました。

 

翌日 娘の保育園の先生方にこの話をしました。

すると 思いがけない言葉が返ってきました。

 

長女が通う保育園では、月に2回、年長さんの料理教室があります。

先週はカレーを作ったそうですが その時娘は先生に

「パパがお空へ行ってから ママはいつも怒ったり寂しそうにしている。

 ママが笑ってくれるように今度カレーを作ってあげるんだー」と話したそうです。

誰よりも熱心に野菜の皮を剥き 出来上がるまで鍋の傍を離れずとても真剣だったそうです。

 

先生の話は続きます。

『みゆちゃん、カレーが出来上がり、みんなが食べ始めると、ひとり下を向いて涙をほろほろ流し始めたんです。

「どうしたの?」と訊くと、

「パパと食べたことを思い出した」と答えて、大泣きしたんですよ。』

 

 

私は、最愛の夫を失って、これからの長い人生を考えると不安でたまらなくなり、生きることよりも死ぬことを多く考えていました。

でも、そんな私を幼い子供たちは一生懸命慰め、力づけようとしてくれていました。

小さな胸には、パパがいなくなった悲しみをそれぞれに抱えているのに、私の前では泣かない娘たちです。

 

今、主人に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

子煩悩で子育てにも積極的に関わってくれた主人でした。

娘を育てることを放棄したら、天国で見守ってくれている主人が悲しむだけですよね。

 

この1年間 弱さばかりを周りに見せてきました。

でも 再出発です。

主人は空の上からいつでも私たちを見ていてくれる、それだけは感じるのです。

誰よりも家族を愛してくれた主人でしたから・・・・

たったひとつの命だから 生きる強さを娘たちに見せてあげられる母親になりたい

 

                 福岡県 ミユとランのママ

 

 

来週、30日は博多区の春住公民館さんでの朗読会です。

 

このメッセージを 23歳のスタッフ・彩香が朗読します。

ずっと一緒にいてくれる子どもたち

子どもと思っていたら、この冬ママになるって。

いつの間に大人になったの?

ってかんじですが

そんだけ私も年をとっているんですよね。

 

   ◆8月30日 午後7時30分~

   ◆春住公民館さんにて

 

    『たったひとつの命だから』朗読会

 

 夏の暑さを忘れるひとときを

 一緒に過ごしていただける皆さんに感謝です。

 

 いろんな方へ

 いろんな方の想いをお届け出来ればと思います。

 

 少しの時間 おいでください・・・